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秋田書店が元社員を懲戒解雇 |
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労組は「窃盗」見解に抗議 |
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少年少女向けの漫画雑誌などを発刊する秋田書店(東京都)が懸賞の当選者数を水増しした問題で、同社がその不正を告発した元女性社員(28)を懲戒解雇にしていたことが8月21日、明らかになった。同社は解雇問題を報じた同日付の毎日新聞の記事について「女性が景品を不法に盗んだことが、解雇理由だ」と反論。これに対し、女性が加入する首都圏青年ユニオンは「女性が休職中も水増しは続いており、会社の言い分はウソ」と抗議している。 秋田書店は2010年5月から12年4月の間、複数の漫画雑誌の読者プレゼント企画で実際の当選者数より多い人数を掲載し、一部賞品を発送しなかった。消費者庁は8月20日、景品表示法違反で同社に再発防止などの措置命令を出した。 首都圏青年ユニオンによると、このプレゼント業務を担当していた女性社員が不正を知り、当選者の水増しを止めるよう求めたところ、上司は「みんなが経験することだから、黙って仕事をしろ」と言ったという。女性は不正に関与していることで悩み、適応障害などを発症。11年9月から休職していたが、会社は「賞品を不正に盗んだ」として10年3月末で懲戒解雇にした。 女性とユニオンは昨年夏に消費者庁に対し不正を告発していた。 ▼労組「窃盗のウソは明白」 こうした経緯を毎日新聞が報じると、秋田書店は「解雇理由は、(女性が)賞品をほしいままに不法に盗んだため」と報道を否定する見解をホームページ上に発表。女性が解雇無効を求めて提訴を検討していることに触れ、「法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する」と全面的に争う構えだ。 しかし、同社は連合通信の取材に対し、警察に被害届を出していないことを認め、一連の不祥事を公表しなかった理由も「お答えできない」としている。 一方、青年ユニオンの山田真吾事務局長は、女性が休職している間も「窃盗」が続いている事実を指摘。その上で、「会社の言い分どおりであれば、他にも誰かが賞品を盗んでいたことになってしまい、ウソにウソを塗り固めていることは明らか。会社の見解はブラック企業の開き直りだ」と抗議している。9月上旬にも提訴する方針だという。 |
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