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2013年 1月24日

「仕事掛け持ちしても赤字生活」
神奈川最賃裁判で25歳女性が訴え  

生活保護軽視の政治も懸念 

 最低賃金1000円以上の実現を求めている裁判の第8回口頭弁論が1月21日、横浜地裁で開かれた。アルバイトを2つ掛け持ちする横浜市の女性(25)が低賃金で節約に追われる生活実態を語り、「現行の最賃では健康で文化的な生活はできない。政府は今苦しんでいる人や若者の声も聴いてほしい」と訴えた。 

 女性は法律事務所に週5日・時給1100円で働くが、日曜などは休みのため今月の給料は約15万円。1人暮らしの家賃や水道光熱費、食費などでほとんど手元には残らない。国民年金保険料は滞納。奨学金の返済もあり、「今月は明らかに赤字」。正月は焼肉屋で働いたが、シフトに少ししか入れず月1~2万円しか稼げなかったという。

 友人の結婚式の誘いは2年間で6回断った。もやしばかり食べる生活に親から「体に悪い」と言われ口論になったことも。「友達たちもダブルワークで余裕のない暮らしは若者では当たり前。最賃1000円は最低限のライン」と話す。

 神奈川では、最賃が生活保護水準を下回る逆転現象を解消するため、最賃が大幅に引き上げられ、現在849円になった経緯がある。厚生労働省の審議会は保護水準の引き下げを容認しており、最賃引き上げが抑制される恐れが強い。
 「生活保護を引き下げて最賃とのつじつまを合わせても、あおりを受けるのは将来を担う若者。国は10年後、20年後の日本を考えているのだろうか」

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