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2012年 8月17日更新

   核兵器廃絶・原発ゼロへの共同誓う 
被爆67周年、原水禁世界大会
 
国際的世論広げる行動へ

 米軍による広島・長崎への原爆投下から67年となる原水爆禁止世界大会は「核兵器のない平和で公正な世界のために」をメインスローガンに掲げ、8月2日の国際会議から始まり、広島大会をメインとし9日の長崎大会まで開催されました。今年は世界で核兵器禁止条約の交渉開始を求める声が広がり、また国内では原発事故を契機に、原発ゼロ・再稼働反対の市民運動がかつてなく高揚するなかで、8月4日~6日の広島大会は熱気に溢れる世界大会となりました。自治労連も広島大会に全国から200人以上が代表参加しました。

◆広島開会総会「すべての核被害者に連帯し、核兵器の非人道性を訴え、禁止条約の実現を」

 8月4日の広島開会総会では、海外代表を含め6800人が参加しました。全労連の大黒作治議長が開会宣言し、原発ゼロを求める行動をはじめ、世界中で広がる富の偏在と格差の拡大に反対する運動と連帯し、「核兵器全面禁止のアピール」国際署名をはじめとするさまざまな行動を通じて、核兵器禁止条約の交渉開始を求める国際的な世論を発展させよう、と呼びかけました。

 松井一實広島市長が来賓あいさつし「市では被爆体験を胸に刻み、行動する循環を生み出すことが重要と、被爆体験伝承者の養成をはじめている。核兵器廃絶のために、平和市長会議の輪をさらに広げたい」と述べました。キューバ、マレーシア、ノルウェーの政府代表があいさつし、世界のNGO代表が禁止条約の交渉開始を求める草の根の運動を紹介しました。

 各地の代表が登壇し、地域ぐるみの署名や原爆写真展の取り組み、米軍欠陥機オスプレイ配備反対のたたかいなどを報告しました。埼玉県本庄市から、市内人口1割を超えたとりくみが報告され、街ぐるみの署名過半数運動で人口過半数をめざす北海道・七飯町からは中宮市長のビデオメッセージとともに取り組みが報告されました。

◆第4分科会「自治体の非核・平和行政の推進」に平和市長会議の事務局が参加、さらなる連帯と地域ぐるみの署名運動の発展を展望

 2日目は19分科会、フォーラムが開催されました。第4分科会「自治体の非核・平和行政の推進」では、世界大会実行委員会参加団体として、自治労連・柴田副委員長が運営責任者を務め、問題提起とまとめをおこないました。各地の運動交流で、秋田・横手市職労、大阪・岸和田市職労が、市の平和行政とその前進に向けたとりくみを報告。

 広島市の平和行政を所管する外郭団体であり、平和市長会議の事務局が所在する(財)広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長が参加。氏は平和市長会議の今後の発展方向について語り、具体的な運動を提起し、自治体の平和行政として推進すると述べました。また日本と世界に広がっている原発脱却をめざす動きについて「原発ゼロをめざす運動は、近い将来、エネルギー問題でアメリカを発信源に起こる“世界的大混乱”を未然にくい止めるもの。日本だけでなく、世界の人々の平和と安全を守る運動であり非常に重要」と評価しました。広島平和文化センターからの参加は、大変画期的なものでした。

 分科会は自治体行政をすすめる上で、非核自治体宣言と非核自治体協議会への加盟、平和市長会議への積極的な参加、その上で自治体・地域が共同した署名運動をどのように展開していくかなどの課題を共有しました。

◆広島閉会総会、潘基文国連事務総長からメッセージ

 核兵器禁止条約(NWC)の交渉開始へ力をあわせようと呼びかけ広島への原爆投下から67年の8月6日、原水爆禁止2012年世界大会・広島閉会総会「ヒロシマデー集会」がおこなわれ、7200人が参加しました。

 総会では、青年たちが次々に登壇し「被爆体験を広げ核兵器廃絶につなげたい」「米軍欠陥機オスプレイはいらない」と、活動への決意を語りました。

 広島で被爆した広島県原爆被害者団体協議会の吉岡幸雄副理事長、被爆者と認められていない広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会の高野正明会長が体験を訴え、マーシャル諸島やロシアなど海外の核被害者も語りました。

 国連の潘基文(パンギムン)事務総長の代理としてアンゲラ・ケイン軍縮問題担当上級代表が出席。「核兵器廃絶という崇高な目的を達成するうえでみなさんをパートナーとすることを誇りに思います」との潘事務総長のメッセージを代読し、「みなさんは歴史の正しい側に立っています。みなさんの粘り強い努力が成功を収めることを願っています」と激励し、会場は大きな拍手で応えました。

 日本共産党の志位和夫委員長が連帯あいさつし、「世界人口の実に81%を抱える国々が、核兵器禁止条約の交渉開始を支持しています。再稼働反対・原発ゼロの運動、被爆者擁護、福島の被災者支援の運動と連帯し、『核兵器のない世界』への扉を開こう。」と呼びかけました。

 福島県浪江町の馬場町長はじめ、福島の代表が登壇すると、会場は強い連帯感による静粛な雰囲気に包まれました。町長は原発事故後も続く困難を語り、避難生活を送る女子高校生2人が、平穏な学生生活が失われたことへの素直な思いを気丈に語り「私たちの未来に核兵器や原発はいりません」と訴えると、会場から大きな連帯の拍手が沸き起こりました。

 全国地域婦人団体連絡協議会・柿沼会長、日本青年団協議会・戸嶋副会長が連帯のあいさつ。メキシコ政府、アラブ連盟の代表が参加し、メキシコ政府代表があいさつしました。歌手のクミコさんが被災地の代表や青年たちとステージに立ち、被爆者とつくった「きっとツナガル」を合唱しました。

 集会の最後に「『核兵器全面禁止のアピール』署名の運動を、地域ぐるみのとりくみで、大きく発展させましょう」と訴える「広島からのよびかけ」を採択して幕を閉じ、8、9両日の世界大会・長崎に引き継ぎました。


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