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2012年 6月22日更新

   原発事故からの復興めざし首長などと懇談 
自治労連が福島の被災自治体を訪問
 
全国から寄せられた義援金を届ける

 自治労連本部と福島県本部は6月13日、14日、福島県内の自治体を訪問し、全国の組合員から寄せられた義援金を届けるとともに、憲法キャラバンの一環として、原発事故からの復旧の現状、住民の暮らし、職員の仕事、今後のまちづくりなどについて懇談しました。自治労連本部からは野村委員長、福島県本部からは笠原委員長らが参加。福島の被災自治体の訪問は、5月30~31日に続く取り組みで、今回は、大熊町、郡山市、葛尾村、田村市、いわき市、楢葉町、広野町、川上村の8市町村を訪問しました。

◆復興計画づくりアンケートに町民の65%が回答(大熊町)

 大熊町では、渡辺町長ほか2人と懇談。福島第1原発1号機~4号機が立地する大熊町は、町の全域が立ち入り禁止である「警戒区域」に指定され、約1万1千人の町民全員が避難生活を強いられています。町民は県西部の会津若松市と県東南部のいわき市、県外などに分かれて、仮設住宅や町が借り上げた住宅で避難生活をしています。役場の本庁舎は、会津若松市の元高校校舎を借りて設置しています。

 町長は、「全国のみなさんからの支援に励まされます。避難生活が1年3ヶ月を超えました。町民も職員も先が見えないストレスの毎日で、とても収束宣言どころではありません。職を失った人が多く、働く意欲をなくしてしまう人が出てくるのが心配です」と語り、除染事業などで町民の仕事を確保する等、雇用対策にも力を入れています。

 町では「復興計画第一次素案」をつくるために町民アンケートに取り組んでいます。中学生以上の町民約1万人を対象に実施したところ、65%の回収を得ました。「たとえ時間はかかっても、大熊町の絆を大切にして、町民の声が反映できる復興計画をつくりたい」と町長は語ります。

 野村委員長は、「アンケートは、町の人が『町は自分たちの声を聞いてくれている』と思い、信頼感、安心感が広がりますね。町民のみなさんが一日も早く元のくらしを取り戻せるように、私たちも支援をしていきます。人手が必要な時は全国に呼びかけますので、その時はぜひ知らせてください」と語りました。

◆震災での職員の奮闘に、市民から「見直しました」の声 (郡山市)

 郡山市では、原市長、小野総務部長、寺西総務部次長と懇談しました。震災で市内の多くの建物が倒壊する被害を受けた郡山市は、市役所の本庁舎も倒壊し、職員は分庁舎、仮庁舎に分かれて仕事をしています。来年4月の完成に向けて現在、耐震工事が行われています。

 震災では、郡山市民の避難者を避難所だけでなく、原発事故で周辺市町村から避難してきた住民を含む約1万人を避難所に受け入れて生活を支援してきました。

 野村委員長が、「これまでにも福島県内の被災した市町村を訪問して来ましたが、どの市町村も郡山市さんが避難した住民を積極的に受け入れてくれたことに感謝をしていました」と伝えると、市長は「被災者の受け入れでは職員のみなさんが本当に頑張ってくれました。市内約100カ所の避難所で市民の生活をサポートしてくれたたのですから。市民からは『職員を見直しました』という声も寄せられています」と応えました。

 市では「復興計画」を策定し、放射性物質の除染、防災体制の再構築をはかるとともに、住宅用太陽光発電システムを導入する住民に費用を助成するなど、再生可能エネルギーを普及する事業も始めています。
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