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2012年 5月11日更新

   電力185%、エネルギー78%の自給率 
岩手・葛巻町の自然エネルギーを視察
 
自治労連千葉県本部

 千葉県本部は、5月3日から6日にかけ、①岩手県葛巻町の自然エネルギー先進地である葛巻町視察、②陸前高田市を訪問し義援金を届ける行動を行い10単組24人が参加しました。また、ボランティア活動には浦安、大網白里、県職、野田、三芳水道、習志野、君津から8名が参加しました。

 葛巻町は、岩手県北部の山間の町で、林業と牧畜業が盛んな所です。自然環境や林業や牧畜業のインフラという町内の資源を活用し、太陽光、風力、バイオマスを利用した発電により電力は185%、エネルギーは78%の自給率を達成しています。

▼大渋滞にめげず、葛巻町へ

 1日目は、14時間の大渋滞を潜り抜けた22時に現地に着き、午前2時ころまで大交流。2日目は、町の担当職員から説明を受けながら、家畜の糞尿を利用したバイオマスプラント、木質バイオマス、太陽光発電設備、風力発電所などの施設を視察しました。

 参加者からは、「電力会社に売るときの売電価格はいくらか」「発電の安定性はどうか」「原料のコストは」など多くの質問が出され、電気事業法による電力会社による発電・送電の独占、風力発電設備がくじ引きになっている点、蓄電池の性能や価格の問題など様々な課題が浮き彫りになりました。

▼町おこしが原点
 
 葛巻町の自然エネルギーのとりくみは、なかなか企業の誘致なども難しいなかで、町の資源を活かし地域を発展させていくにはどうしたらよいか、知恵を絞るなかで見出された道でした。町の担当者から、農村にも資源はあるので、食料・エネルギーを作り出す農村が、都市とよい関係ができれば、原発にたよらなくても地方が豊かになり、希望がもてるとの説明がありました。

▼陸前高田市の“奇跡の一本松、作品展”に感動

 3日目は、陸前高田市を訪問し、市の職員に千葉県内の自治体職員組合から寄せられた総額50万円の義援金を手渡しました。また、ちょうど「奇跡の一本松」作品展が開催されており、参加者は市民の力作に表れる思いに感動を受けました。その後は、昨年ボランティア活動に参加した方から昨年の状況を聞きながら市内を移動し、一本松の周辺ではバスを降りて、ガレキの山や何もなくなってしまった市街地を視察して津波の恐ろしさを学びました。

▼8名がボランティア活動に参加

 3日目は、24人のうち6人は市内でボランティア活動に参加し、孫のために鯉のぼりを揚げたいという住民の願いに応え、鯉のぼりの設置と畑の耕作に汗をながし、また、独自に4日から現地入りした大網白里町職の2名は、ボランティアセンター周辺の溝さらいなどの作業を行いました。

 参加者からは、「対応してくれた葛巻町の職員の地域を思う熱い気持ちに、同じ自治体職員として感動した」「新エネルギーの推進にはコストや規制など様々な問題があり、難しさを感じたが、他の参加者が『コスト問題など国にむけて運動すべきことが見えてきた、希望を感じる』という発言を聞き、私も前向きにとらえることができた。たくさんの人と交流し、元気をもらえた。参加してよかった」「自然エネルギーの推進には、様々なハードルがある。頭を使わなければならない」「可能性を感じた視察となった」「自治体職員も、住民や政治家も巻き込んでこのエネルギーの転換をはかっていかねばと感じた。そのためにもっと学んでいかねばと思った」などの感想が寄せられました。  


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