▼タミが交渉を拒否／過労自殺の遺族に対し 　居酒屋チェーン大手「ワタミ」で新入社員の森美菜さん（当時26歳）を過労自殺で亡くした両親が同社に実態解明や再発防止を求めて直接交渉を申し入れていた問題で、同社が直接交渉を拒否していたことが10月１日、分かった。両親が加入する全国一般東京東部労組が明らかにした。 　美菜さんは２００８年４月、ワタミの企業理念に共感して入社。神奈川県内の居酒屋店舗で連日長時間勤務をこなし、休日も業務命令によるボランティア、研修会、レポートなどに追われて体調を崩し、６月に命を絶った。今年２月に労災と認められ、両親がワタミ本社に対し原因究明や業務の改善を求めていた。 　ワタミ側は代理人の弁護士を通じて書面で直接交渉を拒否。代理人との話し合いを求めたという。両親を支援する組合は「過労自殺を出した企業として到底許されない」としている。 ▼前年比７・８％増、休業４日以上の労災 　２０１２年度の労働災害による休業４日以上の死傷者数（速報値）が８月末時点で４万９８１５人となり、前年同期と比べて７・９％増えていることが９月28日、厚生労働省のまとめで明らかになった。 　それによると、休業４日以上の死傷者数のうち、約４割がサービス業などの第三次産業が占め、「医療保健業」や「清掃業」での増加が目立つ。死亡者数は、前年同期比で14・４％増の６５３人。とりわけ陸上貨物輸送業（同31・９％増）、建設業（同27・３％増）が増えている。 ▼２年ぶりに減少、昨年の民間給与 　２０１１年12月末時点で民間企業に働いていた給与所得者（パートや役員含む）の昨年１年間の１人当たり平均給与（賞与含む）は４０９万円で、前年より０・７％減少した。国税庁が発表したもので、給与の減少は２年ぶり。 　男性の５０４万円（同０・７％減）に対し、女性は２６８万円（同０・５％減）。給与階級別の分布では年間給与総額が「３００万円超～４００万円以下」が最も多く、約８４０万人だった。一方、「１００万円以下」は約３９３万人となり、前年よりも32万人増えている。
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