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危険の大きい原発を総点検 |
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炉型では大飯1号など計15基 |
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与野党の国会議員や市民団体の有志による「国会エネルギー調査会」の準備会が6月5日に開かれ、国内の原発の危険度を点検した。 政府が再稼働方針を明らかにするなか、有志らは「脱原発をめざすエネルギー政策を国会で大いに議論しよう」と調査会を立ち上げようとしている。この日で5回目となる準備会には、超党派議員の勉強会「原発ゼロの会」や、2030年の電源構成の選択肢を示した「総合資源エネルギー調査会基本問題委員会」の一部委員らが参加した。 ▼深刻な4つのポイント 危険度点検は、廃炉にされる東京電力福島第一1~4号機を除く全50基を対象に、特に重要な4つの視点から行われた。 まずは「原子炉の型式」で、BWR(沸騰水型)では福島第一と同じ「マーク1」とその改良型の11基を危険視。PWR(加圧水型)では、格納容器に備えた氷で事故による蒸気を冷ます「アイスコンデンサー型」である関西電力大飯1、2号機(福井県)が挙がった。いずれも格納容器が小さいなどの構造上、放射性物質の閉じ込め機能が劣っている。 「運転年数」は30年経過した15基の危険が高いとみなした。最長は、1970年3月の運転開始で、政府方針の「40年で廃炉」をも超える日本原電敦賀1号(福井県)。同号は型式も「マーク1」だ。「事故率」は、国への報告義務がある事故を1年間に0・5回以上起こした原発を指し、北海道電力泊3号(2009年)や中部電力浜岡5号(静岡県・05年)など新しい原発も含まれる。 「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」とは、金属製の原子炉圧力容器の耐久性をみるデータで、九州電力玄海1号(佐賀県・98度)など4基が70度を超えた。金属は核燃料から出る中性子を浴び続けるともろくなり、遷移温度は運転を重ねるほど上がる。温度が高いと、緊急時に核燃料を冷やそうと水を入れるなどした場合、容器が壊れて放射能漏れを起こす危険がある。 データをまとめた原子力資料情報室の伴英幸氏(エネ調基本委委員)は「(リストアップされた)原発は何らかの危険をはらむ。それ以外も安全というわけではない」と指摘した。 |
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