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経産省・保安院ここがおかしい |
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ストレステスト5つの不思議 |
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原発再稼動に向けて、経済産業省原子力安全・保安院は関西電力大飯原発3、4号機のストレステスト結果を「妥当」と判断しましたが、果たしてその資格があるのでしょうか。 (1)もはや消える組織 保安院は4月に原子力安全委員会などと、環境省の外局「原子力安全庁」(仮称)に統合されます。 福島原発事故によって、原子力規制当局である保安院と推進する部局が、同じ省内にあることが問題とされたためです。今後の原子力政策を左右する再稼動に携わるのは、もはや保安院の仕事ではないはずです。 (2)原発事故に重大な責任 保安院には福島原発事故を引き起こした極めて重大な責任があります。さらには事故対応を誤って放射能汚染を広げて、多くの市民の生活を奪い、被ばくの不安にさらしています。 保安院はその反省もなく、専門家によるストレステストの意見聴取会に、原発メーカーから多額の寄付を受けた「御用学者」を3人も入れたばかりか、大飯原発のテストを「妥当」とした1月18日の聴取会では、あろうことか市民の抗議を警察に頼んで押さえ込みました。 本来、罪を問われるのは誰か。これほどの不条理はありません。 (3)御用学者に謝る大臣 18日の聴取会での市民の抗議を、枝野幸男経産相は「到底容認できない」と批判しました。その後、傍聴なしで開いた聴取会で御用学者たちに謝罪。今後の聴取会でも傍聴は認めず、別室モニターで見せる方針を示しました。 大臣はこの日、省内の混乱を自分の目で確かめず、事務方からの連絡をもとに行動を取りました。市民たちはいたずらに感情に任せて「乱入」したのではなく、聴取会が御用学者によって中立性が失われたうえに、「前回に不規則発言があった」との理由で傍聴が許されなかったことに怒ったのです。 大臣はそうした声を聴こうともしませんでした。政治家として失格でしょう。 (4)1・8倍のナゾ 電力会社から出されたストレステストは現在14基。中身を見ると、炉心や周辺機器が地震に耐えられる能力を示す「地震余裕度」が、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)を除いて1・70~80倍台に集中しています。 メーカーや原子炉のタイプ、稼動年数も異なるのになぜ値が近いのか。18日の聴取会では委員がこの点を問うと、保安院の担当者は「各原発固有の条件設定は大変難しい」と答えました。 テストが現実を踏まえているのか疑問大です。 (5)IAEAに「欠陥品」示す ストレステストについては、23日から31日まで来日するIAEA(国際原子力機関)の調査団が評価に加わります。しかし、大飯原発の結果を「妥当」とする書類はまだ素案段階で、2月の聴取会までに練り直すことになっています。 つまり、保安院は「欠陥品」で評価しろと言うのです。政府はテストの正当性を得ようとIAEAを加えたはずですが、かえって逆効果になるでしょう。 |
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