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2012年 3月29日

制御棒挿入時間を「改ざん」 
保安院と関西電が大飯原発3、4号で

安全委の検討ゆがめられる 

 経済産業省原子力安全・保安院と関西電力が、地震時に大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の制御棒が挿入されるとした時間を、正式な確認をせずに引き下げていたことがわかった。両者は引き下げた時間だけを原子力安全委員会のストレステスト1次評価検討会に報告していた。

 安全委は3月23日に保安院が「妥当」とした1次評価を了承している。重大事故を防ぐのに最重要である制御棒の安全性がゆがめられたことで、再稼働の技術的な正当性に重大な疑問が生じた。

▼再稼働への工作か

 問題は、3月13日の第5回検討会で示された、久木田豊・安全委委員長代理の「制御棒の挿入性」の質問に対する回答文書。保安院は、2009年12月から翌年11月までの自らの審議で確認した2・16秒には触れず、関西電から保安院に報告された1・88秒だけを記載した。この値は保安院のストレステスト意見聴取会でも示されていない。

 地震直後に素早く原子炉内にある核燃料の集合体に制御棒を素早く確実に挿入することは、重大事故を防ぐ鉄則で、国は2・20秒を許容値と定めている。

 大飯原発の2・16秒は基準地震動(700ガル)を想定しており、周辺の3つの活断層が連動した際の地震動とされる1000ガルで計算し直すと許容値を超える。関西電が新たに示した時間だと、3連動地震でも許容値を下回る。

 保安院は28日の意見聴取会で「3連動を考慮しても耐震安全性に余裕はある」との見解を示したが、専門家から批判されている。挿入時間の引き下げは、関西電が再稼働に向けて3連動の指摘に備えるために出してきた可能性が高い。

▼「参考情報」と削除拒む

 27日の市民団体と保安院・安全委との交渉でも、この問題が焦点となった。

 市民側は「なぜ関西電に言われるがまま載せるのか。福島原発事故を起こした要因である電力会社と規制当局の癒着は何も変わっていない」と追及。引き下げた時間の記述を削除するよう迫った。保安院は、1・88秒が検討会直前に関西電から報告されたと認めたが、「参考情報だ」と削除を拒否。安全委も「持ち帰らせてくれ」と繰り返すばかりだった。


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