毎週金曜日に首相官邸前でデモを行っている「首都圏反原発連合」（反原連）が９月25日夜、原発推進を主張する経団連の会館前（東京都千代田区）で怒りの声を上げた。政府が掲げた「２０３０年代に原発ゼロ」の目標に経団連が猛反発したことに抗議した。主催者発表で約１３００人が参加し、「米倉やめろ」「恥を知れ」などと訴えた。 　原発政策をめぐって政府は９月14日、「２０３０年代に原発稼働をゼロとする」とした新たな目標を掲げたものの、米倉弘昌経団連会長ら財界トップが猛反発。米国からの圧力もあって閣議決定が見送られた。 ▼「悪党ばかりだ！」 　横浜市から来た求職活動中の男性（38）は「脱原発か原発推進か日本は選択を迫られているが、原発がなくても電気は十分に足りている。危険な原発も経団連もいらない」と話した。短文投稿サイトのツイッターを見て仕事帰りに参加した会社員の女性（36）は「福島の子どもたちを犠牲にして、そんなに原発がほしいんですか」と絶叫。別の女性は「経済活動は暮らしを豊かにするためにあるのに、経団連は悪党ばかりだ」と大きな声を張り上げた。 　参加者らはドラムなどを鳴らしながら約２時間にわたって、「原発いらない」「経団連いらない」「米倉やめろ」と声を上げ続けた。反原連は11月11日にも東京で大規模なデモを行うとしている。
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