京都府職員労働組合 -自治労連-  Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2012年 2月13日

また傍聴拒否、市民閉め出し
 保安院の意見聴取会

「取材妨害」受ける 

 2月8日に開かれた原子力安全・保安院の意見聴取会は「厳戒態勢」が敷かれた。
 保安院から前日に本紙記者(連合通信社)へ送られてきたFAXには「会議場所を事前に記事にすることはご遠慮を」とあった。1月18日の前回は、別室モニターでの傍聴に怒った市民が会場に入って猛抗議したために、審議がストップしたからだ。

▼数分間中座で身分証提示

 今回の会場は、経済産業省本館17階の国際会議室。事前登録した報道関係者は身分証を示せば入場を許されたが、一般の市民は登録しても前回同様、モニターでの見学を強いられた。しかもその部屋は別館で棟違い。保安院は何としても抗議を防ごうとしたのだ。

 「厳戒態勢」は本紙の取材にも支障をきたした。記者が途中で中座し、会場に戻ろうとすると、係員から再び身分証の提示を求められる始末。離れた時間はわずか数分で、係員は記者の顔を覚えていたはずだ。本紙カメラマンは取材で入ろうとしたが「無登録だから」と入館さえ拒否された。

 保安院はこの日も警察の支援を受けた。前回は市民の抗議を警察が排除したが、今回も会場と同じ階のエレベーターホールなどで、イヤホンを付けた私服警官の姿を見かけた。館外の玄関口でも、午後8時過ぎまで抗議集会を続けた200人以上の市民を警官が取り囲むように監視していた。

▼思想信条超えた市民

 市民たちはこうした「妨害」にも負けず、再稼動反対の声を上げ続けた。

 保安院がストレステストの結果を「妥当」とした大飯原発の地元から駆けつけた女性が「活断層の上に立地しており危険だ」と訴えると、俳優の山本太郎さんはこう続けた。

 「意見聴取会の委員3人は企業(原発メーカー)から利権を受けた。現在稼動する原発は3基でも電力は足りている。それでもなぜ動かそうとするのか。利権がらみの者たちにわれわれの命は預けられない」

 集会には、今までほとんどお目にかかれなかった右翼の姿も。その一人の男性は「思想信条は異なれども、原発廃止の一点でここに集まった」と発言。経産省の立ち退き命令にもひるまずに座り込みを続ける「脱原発テント」のメンバーにエールを送った。

 「普段なら口が裂けても言えないが、あなた方は立派な国士だ!」


府職労ニュースインデックスへ