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2012年 10月18日

日米安保見直しから逃げるな 
沖縄米兵が強姦致傷容疑で逮捕

背景に日米地位協定

 沖縄でまたも米軍人が住民に危害を加える事件を起こした。10月16日に海軍の20代の兵士2人が成人女性に乱暴してけがをさせたとして、集団強姦致傷の容疑で逮捕された。

▼「綱紀粛正」には限界

 米国政府や米軍は、兵士による深刻な不祥事が発覚するたびに綱紀粛正を表明し、日本政府も改善を申し入れてきたが、事件は繰り返されている。取り繕うのは限界だ。日米安保体制の見直しは避けられない。

 17日にルース駐日大使は「日本国民の信頼を勝ち取るよう努力する」と語り、沖縄県の仲井真弘多知事の抗議を受けた森本防衛相も「憤りを感じる」と答えた。森本防衛相は一方で「たまたまだが、外から出張してきた米兵が起こした」(仲井真知事との会見)と偶発性を強調。口先に終わらせない世論の盛り上げが必要だ。

 あまつさえ米側は今月に入り、日本の反対世論を無視する形で、世界一危険な基地といわれる普天間基地(宜野湾市)に新型輸送機MV22オスプレイを配備した。さらに米軍は、配備にあたって日本側と合意した「安全対策」を当然のように反故にし、墜落に結びつきやすいヘリコプターモードや転換モードで市街地上空を飛ぶ訓練を続けている。日本政府も違反をとがめようとしていない。

▼基地の存在自体が危険

 両政府のやり方に対し、沖縄では「基地を名護市辺野古へ移設しなければ、県民は危険にさらされると脅かしている」との疑念が広がっている。そのうえで起きた今回の事件は、移設で問題が解決するのではなく、基地そのものが住民に危険を与えていることを改めて証明している。県民の疑念が図星ならば、両政府のもくろみは崩れたというほかなく、中国との尖閣諸島の領有をめぐる問題をもって米軍の存在意義を持ち上げる議論も国民の理解を得づらくなるだろう。                                         

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