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2012年 9月26日

会長らに再発防止求める
居酒屋ワタミ過労自殺遺族ら  

「業務の実態明らかにして」 

 居酒屋チェーン大手・ワタミで2008年6月に新入社員の森美菜さん(当時26歳)が過労自殺に追い込まれた問題で、両親が9月20日、同社本社(東京都大田区)を訪れ、渡邉美樹会長ら宛てに真相究明や再発防止を求めた。両親は「娘が自殺に追い込まれた実態を明らかにするため、まずは話し合いを行いたい」と訴えている。

 美菜さんはワタミフードサービスに08年4月に入社した。神奈川県横須賀市内の店舗で働き、午後3時に出勤して翌朝5時過ぎに帰宅。休日も業務命令のボランティアや研修会、レポートなどに追われ、残業は月141時間に及んだ。入社から約2カ月後の6月中旬、社宅近くのマンションから飛び降りた。

 両親によると、美菜さんの自殺直後、ワタミフードサービス社長らが謝罪に訪れたものの、今年2月に労災認定が出ると、渡邉会長はツイッター上で「労務管理に問題はなかった」とコメント。代理人弁護士を通じた交渉で会社側は「謝罪と賠償には応じるが、安全配慮義務違反はなかった」と伝えてきたという。

 父・豪(つよし)さん(64)は「遺族にとってこれは殺人事件。業務の実態を明らかにしてください。過去の責任を取らない限り、現在も未来もない」と語り、社前で応対したリスク管理グループ長に申し入れ書を手渡した。母・祐子さん(58)は美菜さんの写真を胸に掲げながら、「きちんとした謝罪がほしいのに代理人の弁護士は事情を何も知らない。一体どうなっているのか」と問いただした。

 ワタミ側は「誠心誠意対応していく」としている。

▼9月30日に労働相談/ワタミ従業員対象に

 両親が加入している全国一般東京東部労組などは9月30日、ワタミグループ各社で働く社員やアルバイト、管理職を対象とした「集中労働相談」を行う。須田光照書記長は、既にワタミで働いているスタッフの家族から長時間労働に関する相談が寄せられていることを明らかにしたうえで、「これは美菜さんだけの問題ではない。ワタミの体質を変えないといけない」と話している。

 相談時間は、30日正午から午後5時まで。電話03(3604)5983または03(3604)1294など。メールは、consult@rodosodan.org。事務所での相談も受け付ける予定だ。

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