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2012年 3月8日

正社員登用は狭き門
郵政の職場

「ノルマ増えても給料上がらず」

 数万人単位で非正規労働者を正規化する方針を打ち出していた日本郵政グループで正社員登用があまり進んでいない。職場では、狭き門になっていることへの不満が強く、正規並みにノルマを課されながら、賃金格差が大きすぎる現実に怒りが広がっているという。

 3月5日、国会内で開かれた「非正規雇用労働者の正社員化と均等待遇を求める集会」で、こうした実態が告発された。郵産労と郵政ユニオンでつくる「郵政労働者の発展をめざす全国共同会議」が開いたもので、約100人が参加した。

 日本郵政グループには約20万人の非正規労働者が働いている。2010年に当時の亀井静香金融・郵政改革担当相が5年で10万人を正規化する方針を表明。その後、同グループが対象者を6万5000人に絞り、これまでに登用試験を2回行っている。1回目の10年12月には8438人が登用され、6月登用予定の2回目は一次試験に約1700人(月給制契約社員除く)が合格した状況だ。

▼職場は元気がない

 神戸支店の労働者は「前回も今回も落ちた。なぜダメなのか、試験の点数も分からない。営業ノルマを達成しないと受からないとも言われている」と不満を述べる。福岡の青年は「年賀はがきを2万枚売った人は正社員になれそうだという話。やはりノルマ達成が必要なのか」と語る。

 岡山の男性は「郵政は経験が大事な仕事。何年も働いてきた人間をなぜちゃんと登用しないのか」と、会社の姿勢を批判した。

 非正規にも人事査定やノルマが適用されている。大阪の男性は「遅刻一回で時給10円ダウン。それが査定に連動して合計210円のダウン。正規社員にはこんな減額は行われていないはずだ」と怒る。大阪の別の労働者も「民営化されてから、職場では『営業』『ノルマ』が呪文のように唱えられ、みんな元気をなくしている」という。

 東京の男性は「ミスをすると『始末書を書け』という命令が乱発され、評価も下げられる。毎日びくびくしながら仕事をしている。上意下達の職場だ」。

 岩手の男性は「去年より営業を頑張って支店長から表彰もされたのに、試験に落ちた。給料は上がらず、ノルマだけ増えるんじゃ、意欲がわかない」と嘆いていた。

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