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2012年10月22日

「自動車小売」が効力失う
神奈川の特定最賃  

公益提案で2業種は残す 

 神奈川県の特定最低賃金の一つ、「自動車小売」が新たに効力を失うことになった。同県の地域別最低賃金が10月、13円引き上げられたことにより、特定最低賃金の金額が地域別最賃(時間給・849円)を下回ったためだ。昨年の「非鉄金属」に次ぎ2例目。10月17日、神奈川地方最低賃金審議会で決まった。

▼足かけ2カ月余の審議

 同県の特定最賃は、「塗料製造」(2011年度・871円)、「鉄鋼」(同857円)、「一般機械製造」(同849円)、「輸送用機械製造」(同845円)、「電気機械製造」(同843円)、「自動車小売」(同842円)、「非鉄金属製造」(同821円)の7業種。

 昨年、地域別最賃額を下回り、効力を失った「非鉄金属」を含め、労働側は全7業種で金額改定の意向を表明していたが、使用者側は「地域別最賃を下回った特定最賃の金額改定は必要ない」などと激しく抵抗した。主張が並行線をたどるなか、公益側が、適用労働者の比較的少ない「自動車小売」を「改定の必要性あり」とせず、「輸送用機械」「電機」を「必要性あり」とする折衷案を提示。17日、審議開始から2カ月余りを経てようやく決着した。

 労働側委員によると、主要企業などへの意見聴取では、業界を代表して金額改定の必要性を明確に否定する主張は皆無だったという。

 特定最賃の金額改定の作業に入るには、公労使の委員全員が「改定の必要性あり」と表明することが慣例上、必要とされている(法律上は多数決も可)。そのため、東京など地域別最賃を下回った都県の業種は、改定作業が難航している。

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