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「戦力」として活躍できる制度に |
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来春スタート |
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65歳までの希望者全員の雇用確保を義務付ける改正高年齢者雇用安定法が、来年4月に施行されます。理想は、60歳以降のベテラン層が希望に応じて「戦力」として活躍できる制度。秋闘と2013春闘の重要な課題です。 ▼「次世代育成」を新設 飲料大手のサントリーホールディングス(社員約4900人)は昨秋、65歳までの定年延長を労組に提案し、9月、合意に至りました。注目すべき点は、60歳以降の賃金水準。現行の定年後再雇用制度では60歳時点の約3割としているものを、新たな制度では6~7割に引き上げます。 総務省は60歳以降世帯が生活するために月約28万円必要という調査結果を示しています。同社の新制度はこれを大幅に上回る水準。現役世代の賃金削減は一切行わず、10数億円の人件費増になるといいます。 「次世代育成」を新たに一時金額決定などの人事評価要素に加え、生産現場などでの技能・技術の伝承にひと役買ってもらおうという制度設計です。 60歳以降の人件費を「コスト」ととらえ「法改正だから仕方がない」という後ろ向きの発想ではこうはいきません。「人への投資」で事業を活性化させる――この考え方が今の日本に必要ではないでしょうか。 ▼労使でよりよい制度に 改正法は、65歳までの定年引き上げか継続雇用、定年廃止のいずれかの制度整備を義務付けています。継続雇用の場合は希望者全員でなければなりません。 老齢厚生年金の支給開始年齢が来春以降、男性から3年ごとに1歳ずつ引き上げられることに合わせたもの。雇用継続義務を、年金支給開始年齢到達時とする経過措置(右下の図表)も設けています。 注意が必要なのは、病気で働けなかったり、勤務態度が著しく悪い場合、就業規則の定めがあれば、継続雇用義務がないとされていること。国会での法案審議で自民、公明がねじ込ませた規定です。この規定を悪用した継続雇用の拒否は、違法な解雇。トラブルの防止には、解雇をする時と同じくらいの厳しい要件を設けることが必要です。 子会社での継続雇用も認められていますが、その場合は本人の同意が必要。また、週1日しか勤務させないとか、業務上必要のない遠隔地配転など、極端な雇用逃れは認められません。継続雇用後の収入では、多くの組合が月28万円以上をめざしています。 |
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