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2012年 8月27日

「正社員と同じ業務でも低賃金」
厚労省の実態調査  

パートの23%「納得できず」 

 厚生労働省が8月23日に発表した「2011年パートタイム労働者総合実態調査(個人調査)」によると、自分と同じ業務を行う正社員がいると答えたパート労働者の23%が、賃金水準の低さに納得していないことがわかった。全体の22%が正社員として働くことを希望している。「主たる生計者」も前回調査よりやや増え、ほぼ3人に1人に上る。

▼「仕事きつい」微増

 同調査は1995年に始まり、01年以降は5年ごとに行われている。今回の調査は昨年6~7月に無作為に抽出した事業所のパート労働者1万235人から回答を得た。改正パート労働法の施行後、初の調査となる。

 自分と同じ内容の業務を行う正社員が職場に「いる」と答えたパート労働者は、半数近い48・9%。このうち、「正社員より賃金水準は低いが納得している」が42・5%、「正社員より賃金水準が低く納得していない」は23・1%となった。勤続年数が長いほど、納得していない割合が高い。

 職場に対する不満・不安を複数回答で聞いたところ、最も多かったのが「賃金が安い」の49・6%。ただ、06年の前回調査よりは12・5ポイント減少した。

 次いで、「パートとしては仕事がきつい」が微増の26・1%、「有給休暇がとりにくい」26・0%、「雇用が不安定」20・6%。近年、パートの「基幹戦力化」が進むなかで特に、販売、生産工程の仕事でこれらの不満が高い傾向がある。

 「正社員になりたい」と答えた人の割合は22%で、男性が29・4%、女性が18・8%。その理由(複数回答)は「より多くの収入を得たいから」76・9%、「雇用が安定している」66・3%、「より経験を深め、視野を広げたい」27・6%、「意欲と能力を十分に活かしたい」26・5%、「キャリアを高めたい」18・3%などとなっている。

▼男性は6割強が生計者

 「主に自分のパート収入で暮らしている」と答えた割合は前回よりやや増え、29・5%となった。

 男性は61%で、10~20代は「主に親の収入で」が大半を占めるが、30代以降は年代別に6~9割が自分の収入で生計を支えている。女性は16%。20代、30代前半、60歳以上が平均を上回っている。

 パート労働は家計補助的な就労とされ、正社員と比べて著しく低い労働条件でも許容されてきた面がある。ほぼ3人に1人が生計を支えているとの調査結果は、底上げのための制度整備が必要であることを浮き彫りにしている。

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