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2012年 2月 7日

公務員バッシングに反論する
全労働が見解発表

ネットでは賛否両論の声

 「理不尽な『公務員バッシング』に反論します」──。公務員「優遇」に対する批判が連日メディアで取り上げられるなか、こうした批判に対する公務員労組の見解がインターネットで話題を集めている。見解は「公務員は、民間より優遇されている」などちまたに溢れる批判に反論したもので、公正な議論を行うよう呼びかけている。

 見解を発表したのは、ハローワークや労働局など国の労働行政の職員でつくる全労働省労働組合。誤った公務員批判によって多くの国民に公務員への誤解や偏見がつくられているとして、賃金や年金、宿舎の実態を明らかにしている。

▼統計の比較に誤り

 人事院の公表する国家公務員(行政職)の平均給与が637万円なのに、民間サラリーマンの平均年収は412万円(国税庁の民間給与実態調査)。民間給与の1・5倍に当たり、公務員は「優遇」されている──。

 この指摘に対し、見解は「国税庁調査は、パート・アルバイトなどの非正規雇用を含むすべての給与所得者が対象だ」と指摘。定員削減などで若年層が少ない正規の公務員と単純に比べれば、「民間給与の方が低くなる可能が高い」と説明した。「公務員の人件費が財政を逼迫させている」との批判についても、公務員数は大幅に減少しているとして、「歪んだ財政(赤字)構造を温存したいがためのカムフラージュなのでは」と問いかけた。

▼これでも「優遇」?

 昨年末に温存が決まったことでマスコミなどから批判を浴びた公務員年金制度の「職域加算」。「民間の制度は2階建てなのに公務員だけ3階建てはおかしい」と批判されている。

 見解は「適格退職年金や確定拠出年金、厚生年金基金など民間にも幅広く三階建ての制度が確立されていることなどを挙げ、公務員だけが特別に優遇された制度ではないと反論した。

 「公務員数全体の4割に相当する宿舎は減らせ」「家賃が民間の相場より安い」という批判では、国家公務員の約半数(24万人)を占める自衛官が、指定場所への居住義務の関係で基地内の宿舎に入居している実態を挙げた。家賃相場との比較についても、民間でも企業の社宅の場合は月約1万7000~3万3000円であることを例示。転勤が必要な仕事では民間企業も家賃を優遇している、と指摘した。

▼見解にコメント1000件
 
 この見解に対しインターネット上の巨大掲示板「2ちゃんねる」では、「公務員叩きは不満の目を背けさせるのが目的だろうね」「公務員叩いても日本のためにならんぞ」や、「手当てが上乗せされんだからお前ら騙されんなよ」など賛否両論の声が1000件近く寄せられ、高い関心を集めている。

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