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働く者には冷たい仕打ち |
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解雇規制、最賃を緩める? |
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日本維新の会(石原慎太郎代表)は11月29日に発表した衆院選公約で、「労働市場の流動化」を打ち出しました。具体的には解雇規制の緩和と最低賃金制の改革です。いずれも労働者の側ではなく、企業の側に立った政策といえます。 日本には解雇を規制する強い法律はありません。5年前にできた労働契約法も「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇」を無効としているだけ。裁判判例の大枠を法律化したもので、整理解雇のときに裁判で焦点になる「4要件」(解雇の必要性や回避努力の有無など)さえ、法律には書かれていないのです。 合理性があろうがなかろうが、現実に電機業界などでリストラ解雇がまかり通っています。労働者が泣き寝入りして裁判に訴えなければ、それまでです。 いまでも緩い解雇規制をこれ以上緩和してどうするというのでしょう。 ▼企業負担は軽減 最賃制については、当初の公約で「廃止」と明記されていました。その後に「市場メカニズムを重視した最賃制への改革」に変えました。給付付き税額控除で所得保障するのだといいます。給付付き税額控除は米国などで行われていますが、要するに困窮した低所得層への補助金です。 最賃制との組み合わせで実施するなら分かります。でも、最賃の働きを弱めて補助金を出すのは、企業の負担を軽くして国家財政の支出を増やすということです。「財政健全化を図る」という政策との整合性も問題になりそう。 日本維新の会は「企業減税」も公約しています。「日本を賢く強くする」と言いますが、強くなるのは企業だけ。働く者の立場は弱くなるばかりです。 |
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