京都府職員労働組合 -自治労連-  Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2012年 8月 6日

「一方的な不利益は看過できず」
公務員賃下げ違憲訴訟始まる  

給与削減の撤回求める 

 人事院の勧告(人勧)に基づかない特例法で給与を引き下げたのは憲法違反に当たるとして、国家公務員241人(別に129人が7月25日に追加提訴)と国公労連が賃下げ撤回などを求めている裁判(古久保正人裁判長)が8月2日、東京地裁で始まった。口頭弁論で宮垣忠委員長は「一方的な不利益を押しつける今回の立法は看過できない」と述べ、公正な判決を求めた。

 政府が昨年6月に国会提出した特例法案は、最終的には民主、自民、公明の3党合意による議員立法の形で成立した。平均7・8%の給与削減(一時金は一律10%)という内容だ。国家公務員は労働基本権が制約されているため、代償措置として独立機関の人事院が給与などの勤務条件を国会・内閣に勧告しているが、特例法は人勧とは別に制定された。

 これに対し国公労連などは5月、「人勧無視の一方的な賃下げは、労働基本権の侵害に当たる」と提訴した。

 原告でハローワーク仙台の職員、松木長男(たけお)さん(53)は「労働基本権を制約しておきながらの賃下げは奴隷と同じ。断じて許すことはできない」と涙ながらに訴えた。原告弁護団は「労働基本権が回復される展望を欠いたまま、賃下げが実施された」と述べ、最高裁判決(全農林スト事件)に照らしても、人勧などの代償措置が機能しない状態であり、憲法違反だと強調した。次回は10月29日。

府職労ニュースインデックスへ