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2012年 4月13日

問答無用の工場閉鎖提案
東京・大田区のデイベンロイ社 

「4月末の強行許すな」 

 企業向けユニフォームのレンタル事業を行う「デイベンロイ・リネンサプライ」が4月末で本社工場(東京都大田区)を閉鎖しようとしている。希望退職という名の退職勧奨に応じなければ、工場部門の従業員約120人は解雇される見通しだ。このため、労働組合が親会社などを相手に閉鎖と解雇案の撤回を求めて闘っている。

 全国一般東京東部労組によると、デ社は昨年12月下旬に同労組デイベンロイ支部に対し建物の耐震不足を理由に今年3月末での本社工場閉鎖と120人の「希望退職」募集を通告した。これに対し組合が1級建築士を呼んで「耐震補強工事ができる」と指摘すると、3月末閉鎖を撤回するとした労働協約をいったん締結した。ところがその後も、経営赤字や道路の拡幅、耐震不足と理由を変えながら、4月末での閉鎖を強行しようとしている。

 工場部門には現在、約120人が勤務しており、7割がパート従業員。希望退職に応じない場合は、パート、社員の順で年齢の高い人から指名解雇を行う。事実上の「全員解雇」通告だ。

▼協約無視の攻撃続く

 4月4日。デ社の親会社の立場にあるサニクリーン本社(東京都港区)が入るビル前で、閉鎖・解雇撤回を求める従業員、支援者ら約120人が同社に団体交渉を申し入れた。警備員を配置して進入を阻止する会社側の「壁」を強行突破。怒声やヤジが飛び交い周囲が騒然とするなか、「社長は団交に応じろ」と絶叫した。支部執行委員の渡辺高志さんは「こんな閉鎖は許せない」と怒り心頭だ。

 デ社社長はサニクリーン社長も兼務しており、組合はサ社が閉鎖を主導していると見ている。一方、サ社は「当事者ではない」として団交を拒否している。

 東京東部労組の須田光照書記長は「一方的に閉鎖の話が進められており、団交も不誠実だ」と話す。支部とデ社では、工場の閉鎖や縮小については事前協議を協約などで確認しているが、デ社は一方的にほごにしているという。「会社は工場閉鎖にこだわっている。本社にある組合つぶしも狙っているのではないか」と指摘する。

 組合は昨年末、デ社を不誠実団交で東京都労働委員会に救済を申し立てた。3月には、団交拒否でサ社なども都労委に申し立てている。間近に迫る閉鎖・解雇は「認められない」(須田書記長)として、法的措置も辞さない構えだ。

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