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話題の本

『財界の正体』

川北隆雄著


 タイトルの通り、財界の全体像をつかめる一冊です。

 著者は、日本経団連や経済同友会、日本商工会議所という組織は「日本最大の圧力団体であり、経済界の利益を政治的に実現しようとする集団」と定義。その例として、自らの考えに近い政策を取る政党に献金を振り分けたことを挙げています。小泉政権下の諮問会議や推進会議に多くの財界幹部が入った結果、法人税減税や派遣労働の規制緩和という「恩恵」を得たことも指摘しています。

 そのうえで、財界が「カネ」の力で国の政策を動かすような方法はやめるべきと結論付けています。一方で、労働組合の連合については「財界寄り」と関係者が苦笑しそうな記述も。筆者は東京新聞の経済部記者で、現場を見てきた実感から書いているのかもしれません。講談社現代新書、760円+税。


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