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話題の本

「沈黙のファイル―「瀬島龍三」とは何だったのか」

共同通信社社会部編 (新潮文庫・629円+税)

 テレビドラマ「不毛地帯」(山崎豊子原作)の主人公のモデルといわれるのが、旧陸軍参謀本部のエリート参謀だった瀬島龍三・元伊藤忠商事会長。「政界の影のキーマン」「歴代首相の指南役」とも言われ、映画「沈まぬ太陽」(同)では、大手航空会社の会長人事に深く関与する首相の密使役と目されます。

 話題の映画・TVで改めて注目される瀬島氏とはどんな人物なのか。戦争指導の中心にいた氏の戦中・戦後の軌跡を通し、戦争、シベリア抑留、戦後賠償、ミサイル・戦闘機商戦など日本の暗部に鋭く迫ります。文庫本化は99年で最新刊ではありませんが、いま書店で小説「不毛地帯」の隣に平積みされています。

 なぜ日本は無謀な戦争に突き進んだのか、敗戦後に60万人もの人が酷寒地に送られたのはなぜか、インドネシア・韓国への賠償や防衛庁商戦で何があったのか。氏周辺への取材で次々に解き明かされます。