京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金データーベース 料理
話題の本

『御巣鷹の謎を追う−日航123便墜落事故−』

米田 憲司著


  「文庫のためのあとがき」の中で、「(文庫化のために読み直すと)3・11大震災、原発問題を知っただけに、なおさら心に感じるものがある」と、筆者自身が書いています。フクシマは未だ収束のめどがたたず、詳細な事故の原因解明が進まないなか、文庫化して世に問う意味は大きいのかもしれません。

 ただ、原発事故を強く意識して読むのは間違いのようにも感じます。この未曾有の航空機事故自体のもつ意味は重く、依然、十分な真相究明には至らない現実があります。日航ではまたぞろ、乗員らに対する差別的な解雇事件が起き、「空の安全」を担う労働者の職場環境に無関心でいられないのも昨今です。

 筆者は、事故機のボイスレコーダー(操縦室音声記録)を入手し、独自に分析を試みるなどしていきます。その気鋭の取材は迫力を感じさせます。緊張感にあふれるノンフィクション作品です。


話題の本ンデックスへ