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日本に9条を根付かせよう

九条の会交流集会 全国に7294の「会」

元首長や経営者も参加

 全国各地で活動する草の根の「九条の会」の経験を交流し、学びあい、今後の活動に生かそうと、九条の会は11月24日、東京で第三回全国交流集会を開いた。全体会では呼びかけ人のノーベル賞作家、大江健三郎さんらがあいさつ、地域・分野の会からの報告のあと、約900人の参加者は分科会・分散会に分かれて、会をいっそう広げるための取り組みなどについて交流した。

 あいさつした呼びかけ人の一人で憲法研究者の奥平康弘さんは田母神前空幕長の論文問題について、「一つ一つが批判の余地があるトピックスをつなぎ合わせたもので、論文に値しない」と批判。作家の澤地久枝さんは「次の世代、その次の世代にどういう社会を残していくかが問われている」と述べ、日本に九条を根付かせようと訴えた。

 特別報告した日本国際ボランティアセンターの谷山博史代表理事は、アフガニスタン戦争で民間人の犠牲者が増え泥沼化している状況を報告した。

 宮城・九条を守る首長の会の鹿野文永さん(元鹿島台町長)が「改憲は住民の安全・安心を脅かす最たるもの」として10人の市町村長経験者で会を結成、全国1800の自治体首長に呼びかけ文を送り、賛同が多数寄せられていると述べた。
 北海道・グリーン九条の会の植田英隆さんは「経済の視点から平和を考えよう」と、自分を含む3人の経営者が中心となって会を結成したと語った。

 教育・子育て九条の会の元東京・国立市長の上原公子さんは「旧教育基本法を復活させ、国民に教育を取り戻そう」と呼びかけた。
 10の分散会と、青年・学生、職場の分科会では、運営会議やニュース発行などに定期的に取り組んでいること、戦争体験の語り継ぎなど自分たちの言葉で平和を語っていること、経営者や行政を引き込み、思想・信条や宗教を超えて九条の会が広がっていることなどが、語られた。

●全国に7294の「会」
  昨年の交流集会以降、各地の地域や職場、学園などで493の会が結成され、全国で合わせて7294の九条の会が活動していると報告された。
 今後の取り組みについて九条の会事務局は、@一人ひとりの創意や地域の持ち味を大切にした取り組みで、憲法を生かす過半数の世論をA継続的・計画的に学習し、条文改悪も解釈による憲法破壊も許さない力を地域や職場にB思い切り対話の輪を広げ、ひきつづき小学校区単位の「会」の結成に意欲的取り組みを。交流・協力のためのネットワークを――と全国に呼びかけた。

●初の「職場」分科会/地域に活動を拡大
 今回の交流集会では「職場」分科会が初めて開かれ、約60人が取り組みを交流した。
 東京・中央区にある業界紙の職場で結成された九条の会は「職場だけでなく、周辺地域にも活動を広げよう」と、地域の取り組みに積極的に参加していることを報告した。

 宮城県仙台市周辺の公立学校に勤務する教職員でつくる会は、組合員以外にも参加を呼びかけている活動を紹介した。「歌やシンボルマークも制作した。自信をもって先生たちに広げていきたい」。

 北海道・室蘭市に住む鉄鋼労働者やOBでつくる会には元管理職や元政党支部長らも参加。会報に会員らの戦争体験を毎回掲載して、平和への強い思いを共有しあっていると述べた。

 航空会社で働く人たちの会は「航空産業で働く人の過半数を会員に」の目標を語り、横浜市の学校給食調理員による「給食九条の会」の代表は市内の全小中学校の給食室にニュースを送り、平和への思いを広げたいと強調した。


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