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憲法改悪のための「国民投票法案」

いまの国会に提案する動きに

 自民、公明両党は5月19日の与党協議会で、憲法「改正」の手続きを定める国民投票法案を与党単独で今国会に提出する方針を確認しました。マスコミなどから反対の強いメディア規制「配慮規定」を削除し、公務員や教職員による国民投票運動の禁止を盛り込んだ新たな与党案の大綱も了承。改憲発議の仕組みを定めた国会法の改定も盛り込んでいます。本来、別個の法案として審議すべき内容のものを一本化し、一気に改憲の手続きを整備してしまおうという狙いがあるもので、国民に真実を知らせずおしすすめる与党の姿勢がここでも現れています。 民主党の独自案提出の動きを見極めながら月内の提出を目指していますが、26日にも国会に提案される模様です。。

 国民投票法は、憲法改悪と「車の両輪」といわれています。改憲の最後の仕上げが国民投票。いかに国会で改憲案を通そうと、国民投票で過半数の賛成を得られなければ、積み上げてきた改憲作業は水泡にきします。そんな事態を避けるため、国民投票法与党案には二重三重の仕掛けが用意されています。いわば負けないためのインチキルールです。
 その1つが徹底した運動規制です。国民投票にかけられる改憲案について自由に発言したり、意見を発表することが、公務員・教員・外国人は一切禁止されているのです。
 公務員は「その地位を利用して国民投票運動をすることができない」。学校の教員についても同様に禁止です。たとえば、大学で憲法や法律を教える教授が改憲反対の集会に参加し「9条改憲の狙い」などのテーマで講演をすれば、一発で逮捕される仕掛けです。

 改憲反対運動への参加が職務と無関係な場合も安心できません。04年3月、休日に自宅周辺で政党ビラを配った社会保険庁の職員が「国家公務員法違反」に問われ逮捕・起訴されました。これを国民投票に当てはめると、公務員や教員が一市民として改憲案に反対するすべての行為が取り締まり対象になります。
 「基本的に自由」であるべき国民投票運動を、公職選挙法のように規制・制限する中味も盛り込まれています。運動を徹底的に規制することで、改憲案への批判を封殺する、そのことで、改憲賛成に誘導する狙いです。
 憲法改悪に反対する「九条の会」が、全国津々浦々に結成され、4770(06年4月24日現在)にも達しています。さらに急速に広がっています。憲法改悪への地ならしである「国民投票法案」に反対するとりくみが求められています。

 教育基本法改悪案を絶対廃案に

 憲法改悪の動きに連動して教育基本法改悪法案が、国会に提案され、審議が強行されました。教育基本法改悪案には「わが国と郷土を愛する…態度を養う」ことが明記されました。戦争する人づくりが狙われています。「態度を養う」とはどういうことか。現に東京都では、入学式や卒業式で「君が代」斉唱が強制され、従わない教職員が処分されています。
 小泉首相は、国民的合意が必要な教育基本法改悪を短時間の国会審議で強行しようとしています。黙っていられません。
こうした事態のもとで、全労連は5月11日に各単産や民主団体、子ども全国センターで構成する「教育基本法改悪を許さない各界連絡会」を発足させ、@6月 9 日の全国一斉の宣伝・対話行動、A全国連絡会主催の「6・2中央行動」への参加、「6・7中央行動」(各界連主催)を展開します。さらに全労連は、「教育基本法改悪案の廃案、悪法阻止」「会期延長反対」にむけて、6月7日に「全国統一行動」を配置し、職場・地域でのとりくみとともに、国会最終盤の中央行動として国会前座り込み行動や委員会傍聴、総決起集会をとりくみます。


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