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2015年 5月14日

            戦争法制定許さない
東京で2800人が集会・デモ

連続座り込みなどを提起

 安倍政権が今国会で制定を狙う新たな安全保障法制に反対する集会が、閣議決定〈5月14日〉を前にした5月12日夜、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた。主催者発表で2800人が参加し、法整備阻止を訴えた。

 主催は、「解釈で憲法を壊すな!実行委員会」、自治労や日教組が結集する「戦争させない1000人委員会」、全労連などでつくる「憲法を守り・いかす共同センター」の3団体。

 ルポライターの鎌田慧さんは、安倍首相が米議会で「(関連法を)夏までに成就させる」と発言したことに対し、「大統領の子分なのか。国民は一切許していない」と批判。会期延長も想定しながら「全市民の力を合わせ、5月、6月、7月と闘い抜く」と表明した。

 日本体育大学の清水雅彦教授は、第2次大戦中にスウェーデン総領事(外交官)が、パリ爆破を試みるナチス将軍を説得し、計画を阻止したエピソードを紹介。「対話や外交努力こそ必要なのに、日本は軍事力で物事を解決しようとしている」と指摘。「1960年の安保闘争で岸政権を退陣させたように、全国で声を上げ、安倍首相を政権から引きずり降ろそう」と呼び掛けた。

 主催3団体は、5月14日以降、数多くの集会や国会前の連続座り込みなどを提起した。

 集会後、参加者は「9条壊すな」と書かれたプラカードを掲げながら、銀座周辺をデモ行進した。

 安保法制整備に関する与党協議会が戦争法案の内容を確定。「切れ目のない安全保障体制」を謳うその内容は、「存立危機事態」「国際平和共同対処事態」「重要影響事態」「緊急対処事態」などとあいまいな文言を乱発、政府の恣意的な判断で、武力行使できるようにするもの。自衛隊を、いつでもどこでも行けるようにするための恒久法を「国際平和支援法」という名称にするなど、国民の目を欺く内容だ。安倍政権は、5月14日に戦争関連法案を閣議決定し、今国会での成立を狙っている。

「反対し続ける強い意志持とう」/埼玉大名誉教授の暉峻淑子さん/戦争法案許さない集会で

 海外での武力行使を可能にする新たな法案(戦争関連法案)について、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子(てるおかいつこ)さんは「一人一人が心の底から反対しなければならない。間違いを止めるため立ちあがろう」と呼び掛けた。5月12日、東京の日比谷野外音楽堂で開かれた集会での発言。

 昭和3年生まれの暉峻さんは、自身の体験から「今の状況は戦争に突入した時の空気に似てきている」と危機感を示し、こう述べた。

 「海外で自衛隊員が一人でも死んだら、社会全体の空気がいっぺんに変わる。戦争反対と言えば、『死者に失礼だ』『犬死に扱いか』と、ものが言えない空気が押し寄せてくる。それが恐い」

 暉峻さんは、以前に訪問したドイツ・ベルリン市の学校では、どの教科の教師も自発的に戦争の悲惨さを子どもたちに教えていたことを紹介。「権力に対して意見を言える子どもを育てている。これは大事なこと」と語った。

 戦争法案を阻止するには「『平和を守りたい』と心の底からの強い意志を持つことが大切。たとえ一人になったとしても安倍政権に反対し続けなければならない」と呼び掛けた。〈連合通信〉         
 

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