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「日本でもテロが起きる」 |
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閣議決定当日に語る |
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集団的自衛権容認の閣議決定が行われた7月1日の夜、「戦争をさせない1000人委員会」の記者会見で、作家の大江健三郎さんは「日本でテロが起きる恐れ」を指摘した。発言の要旨を紹介する(文責・編集部)。 ○ 私は小説家であり、「言葉」を自分の人生の中心に置いてきました。四国の山の中で育ち、12歳のとき『あたらしい憲法のはなし』という教科書(副読本)を読みました。それから「平和主義」と「民主主義」は、自分の人生でもっとも大切なものとなりました。人が人間らしく生きていくモラルの根本に憲法があります。 しかし憲法に尊敬の念や畏れを抱かないタイプの人間がいます。その典型的な人物が安倍首相です。ヨーロッパにおけるヒトラーのように、「あの人物さえいなかったら」と、絶望を持って思い出すことになりそうな人物が安倍首相です。 そのことを、私たちはどうして見抜かないのか。あるいは見抜いているのに従っていくのでしょうか。 集団的自衛権を容認し、アメリカと一緒に戦争を行えば、日本は世界の大多数の国を敵とすることを意味します。他国は、敵国の日本に対してどんなことでも行ってくるでしょう。 いま、日本の自衛隊員が殺される、または他国の人を殺すということを多くの人が恐れています。それだけではありません。現代はテロリズム戦争の時代であり、敵国の人間が日本でテロを行う可能性が考えられます。一番恐れるのは、世界で有数の原発大国である日本に一人のテロリストが入り込み、強力な爆発物をしかけることです。原発とは、ゆっくり制御されて発動する核兵器であり、これが爆発したら、国が滅びるでしょう。 ▲民衆の力に希望あり 集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に、ほとんど打ちのめされたような気持でしたが、まだ閣議決定に過ぎません。私は民衆が正義の声を上げていることに希望を持っています。 今日はデモ隊の間を抜けてここへ来ましたが、女性たちから「やりましょう!」「がんばろう!」と呼び掛けられました。こんなことは初めてです。この声がなぜ安倍首相に届かないのでしょうか。 次の国政選挙では安倍首相に反対し、子どもたちの未来をつくっていこうとする人間で過半数を獲得する必要があります。そのことに希望を持って生きていきたいと思います。(連合通信) |
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