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2014年 5月 8日

憲法がピンチ・改憲派が勢い増す
「護憲派上回る運動展開を」策す

民間憲法臨調がフォーラム

 改憲を訴える民間憲法臨調(「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会)のフォーラムが5月3日、東京の砂防会館で開かれた。憲法をめぐる現状を「改憲の絶好のチャンス」としたうえで、護憲派を上回る情熱で取り組みをさらに進めようとアピールした。

▲「9条の会」を警戒

 民間憲法臨調は12年前に設立された集まりで、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が代表を務める。今回は第16回公開憲法講座という位置付けである。

 百地章事務局長(日本大学教授)が情勢を報告。改憲をめぐる情勢について、「衆議院では3分の2以上を確保し、参議院でも潜在的には3分の2以上ともいわれる。憲法改正は戦後最大の機会であり、この機を逃すと2度と巡ってはこない」と指摘した。一方で、「9条の会」や「戦争をさせない1000人委員会」などの活動を紹介しつつ、「決して油断はできない。今の追い風に自信を持って立ち上がり、護憲派を上回るエネルギーと情熱で彼らを圧倒しよう」と呼びかけた。

 具体的な取り組みとしては、(1)啓発をはじめとした幅広い国民運動の展開(2)地方議会での請願採択(3)国会議員署名の推進――を挙げた。日本青年会議所が5月2日に全国で展開した憲法を考える催しに1万人が集まったことも紹介された。

▲公務員の運動規制も

 シンポジウムでは自民党の憲法改正推進本部で本部長を務める船田元議員が発言し、「第二次安倍内閣の下、今は大変な改憲の好機だ」と述べた。集団的自衛権の行使容認をめざす解釈改憲や、改憲手続きを容易にする96条改正についても「(進め方として)姑息(こそく)ではない」と断言した。

 共産党と社民党を除く与野党が国民投票法改正案を共同提出していることにも触れ、「この枠組みを尊重し、自民党の改憲草案をベースに野党と議論して原案づくりをやっていきたい」と展望を語った。

 シンポジストの西修・駒沢大学教授が「国民投票の運動では自治労や日教組が組織的に動く。公務員の組織的活動(の制限)についてはぜひ考えてほしい」と要望。船田議員は「第一回投票までには何らかの規制を入れたい」と応じた。  

「朝日」「共同」を罵倒/作家の百田尚樹氏

 民間憲法臨調の5月3日のフォーラムでは、作家でNHK経営委員も務める百田尚樹氏がシンポジストとして発言した。現行憲法について、「敗戦後の占領下で制定されたもの。主権のないときにつくられたものは憲法ではない」と指摘。その後に一度も改正されなかったのは「朝日新聞が『神聖にして侵すべからず』との論調を押し付けた結果だ」と述べた。

 百田氏は、自身のこれまでの発言がマスコミ各社に批判されたことを取り上げて、テレビ・新聞社の姿勢を問題視した。朝日新聞に対しては「クソ、クズみたいな新聞」と批判。自身の発言でケネディ米駐日大使がNHKの取材を拒否したと報じた共同通信に対しても、「報じられた内容はウソ。地方紙に影響力があるだけにやっかいな新聞であり、つぶれてほしい」と述べた。

 「今日はNHK経営委員として来ているわけではない」「私は口が悪いので堪忍してね」と断りつつも、改憲を進める立場で、自由奔放に話していた。  (連合通信)                         
 

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