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地方自治体を「思考停止状態」へと招く

府職労が、電子府庁問題で学習会

 7月22日、府職労は電子自治体問題学習交流会を開催しました。黒田充さん(自治体情報政策研究所)が、「電子政府・電子自治体の現段階と問題点」と題して講演。「電子化の全体像と問題点が、よく分かった」と好評でした。支部からの報告も職場での現状をリアルに伝え、講演後の意見交換も積極的に行われ、この問題を深く掘り下げて理解していく一助となりました。

 地方自治の否定と監視社会への一里塚

 学習・交流会は、自治体情報政策研究所の黒田充さんが元自治体労働者ならではの視点から、「電子政府・電子自治体の現段階と問題点」をテーマに講演。総務出納支部から猿渡副知事が総務部長に就任以降、電子府庁構想が急速にすすみ、推進室の体制も3年前の12人から今年は23名になり11人の民間人も加わり、各システムや市町村との共同開発が行われていることなどが報告されました。
 亀岡支部からは、電子決裁導入後「分かりにくい」などの職場の声を受け、当局に研修を要求し実施させ、研修では4グループにわけ80名が参加、100項目を超える質問・要望が出されたことが報告されました。当日の参加者からも多くの質問が寄せられました。
 講演では、政府のIT戦略が、構造改革の推進と有事体制づくりをねらいとし、新たな公共事業としてすすめられていること。そのなかに電子自治体も重要な柱として位置づけられ、それが地方自治の否定と監視社会への一里塚として極めて大きな問題をもっていることが明らかになりました。


 職員・職場へ説明責任と労使協議が大切に

 一方で、ITは目的でなく道具であり、これをどう住民本位にすすめていくのかが問われていることも明らかになりました。そういう視点での一つひとつのとりくみの重要性が浮きぼりになりました。
 また、電子決裁をはじめ職場でおこっている様々な問題について、システムが職場や仕事から出発して考えられるのでなく、政府・総務省のすすめるシステムの標準化・共同化の流れのなかですすめられていることに起因しており、どう職場の視点で見直しをさせていくのかの重要性も明らかになりました。
 さらに今後、統合財務システム、総務事務のアウトソーシング、コールセンター、統合形GIS等の具体化や運用が考えられていますが、職員・職場への説明責任の発揮、労使協議を前提に、職場の実際の業務の視点、地方自治のあり方にとっての視点、府民の個人情報や権利を守る視点などから職場や府民的にも問題を明らかにしながらとりくみをすすめていくことが重要です。
 当日の模様はDVDで収録しています。希望があれば府職労本部まで連絡してください
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