「悪いのは一人ひとりの青年じゃない」

青年に仕事を、希望を

「円山青年一揆」京都からノロシが上がった


 深刻化する青年の就職難・雇用の実態、勝ち組負け組などの言葉に働く青年も働きたい青年も「自分に能力がないから」と悩み模索しています。「悪いのは一人ひとりの青年じゃない。あきらめずに立ち上がろう」と6月12日、円山音楽堂で行われた「円山青年一揆」。「街頭でもらったチラシを見て涙が出そうになった」と共感を広げ、働く青年、フリーター、学生など992人が集まりました。
 梅雨の晴れ間が広がった「青年一揆」当日、「夢をあきらめない」の趣旨に賛同した京都出身のボーカル・ユニットがオープニングを飾ります。メイン講演では、プロ野球労組事務局長の松原徹さんが、「選手会は20年のたたかいの積み重ねの上にストライキの成功がある。立浪、中畑、岡田、正田各会長などが『最低年俸引き上げ』『最低年金引き上げ』『スタッフの新幹線グリーン利用』などの要求をねばりづよく実現してきた。古田会長はみんなの意見をよく聞き、まとめ、選手一丸を実現してストライキを成功させた。今年新しく入った選手の任務はこのたたかいを次の時代に引き継ぐこと」と強調し大きな感動を与えました。自分たちだけでなく次の世代が少しでもよくなるようリレーしてきた選手会の歴史や昨年のストライキの経験から「あきらめずに頑張れば何かが残る」と青年へのメッセージに力を込めました。

 続く「魂のリレートーク」ではバッターになった青年たちが、低すぎる最低賃金や50社に応募しても決まらない就職活動、22歳の青年が過労死するまで働かされる大企業の実態を告発するとともに、木工職人の青年は組合に加入してサービス残業代を支払わせた経験を発言しました。
 「声をあげることにプレッシャーもあるが1人で抱えるものではない。仲間が大切」「つらいことには文句をいうだけだったが、それでは本当の解決にならないと思った」参加した青年たちから様々な決意が寄せられています。アルバイトでスイミングスクールのインストラクターをしている青年は、子どもの命を預かって1日10時間以上働いても月給11万3千円。「昨日まで別々の思いでいた青年たちが、一揆をきっかけに団結できたことがすごい。団結の輪をもっと広げたい」と現在、職場の仲間に呼びかけて労働組合をつくろうと決意しています。「自分らしく、イキイキと働きたい」そんなあたり前の社会の実現を求める青年たちのたたかいは、これからがスタートです。
 「一揆」は、青年独自の企画、途中に風船上げがあったり、労働相談があったり、盛り上げかたも工夫されました。

 ムシロ旗を掲げて市役所までのデモも、四条通り、河原町通りを行く多くの市民に大きな関心を呼び起こしました。集会とデモで五時間のロングラン。
 「やればできる」青年がつかんだ自信、992名で京都から始まった一揆が全国に広がります。

「青年一揆」アピールはここ