「青年一揆」を全国・全世代に飛び火させよう

実行委員会からのアピール

 2005年6月12日、私たち京都に住む青年は、ここ円山音楽堂において『6・12円山青年一揆』を開催しました。
 「2カ月に1日しか休みがない」「残業代も出ない」といった異常な労働環境で働く青年の声から始まったこの集会は、青年労働者、学生はもちろん、商売をしている青年をも巻き込み大きく成功することができました。
 プライムストーンのライブにはじまり、松原さんの講演、そして各分野からの仲間の訴え、どれもみなさんの心に響く内容だったと思います。
 その中でも松原さんの講演にあったプロ野球選手会の闘いは、多くのみなさんを勇気付け励まされたと思います。

 特に講演で"信ずれば必ず夢は叶う。決してあきらめてはいけないんだ。"という言葉は、今の私たち青年にとって大切な言葉だったのではないでしょうか?
自己責任論と言う言葉に代表されるように、私たちは必要以上に自分が悪いんだと思ってしまっていないでしょうか? この一揆を広げるために街頭で宣伝活動をしていたときも、「サービス残業が当たり前で休みが全くない。当然、有給休暇もない。だから、2,3年で体が持たなくなって辞めざるをえない。でも体力のない自分が悪いから仕方がない。」といったような青年に多く出会いました。 そういう僕も、昔、保育士をやっていた頃があります。子ども達の事が大好きで、彼らの為なら何でも出来ると信じていました。だから賃金を払ってもらえない残業も福祉の従事者だからという理由を言われ、僕自身もそれに納得して働きました。
 でもそれは間違いでした。体は正直で、ある朝、大好きだった仕事に行けなくなりました。その当時の僕は、自分がダメだからと自暴自棄なっていました。こうした出来事は、果たしてこれらは私たち青年のせいでしょうか?決して青年の責任ではないのは明らかです。なぜなら、今日みなさんが学んだように、この様な働かせ方は違法だからです。  しかし残念ながら、このような無法なやり方が今の世の中に横行しているのは事実です。では、どうすればいいか。ヒントは、プロ野球選手会の闘いにあります。

 今日この場所には、労働組合などの団体に入っている人も入っていない人もいます。しかし、誰もが自分らしく働きたいと願う一青年であり、仲間です.。仲間である青年を決して孤独にさせてはいけないと思います。プロ野球選手会が2軍の選手も裏方で働くスタッフも野球を愛する一人の仲間として迎え入れたように、プロ野球ファンが自分の好きなプロ野球を守ろうと声をあげたように、私たちも隣の青年と手をつないでいき、声をあげることが大事なのではないでしょうか? 
 競争させ労働者を孤独にし、勝ち組・負け組に分けるというのは、その人がその人らしくあるために必要ではありません。

 今日の青年一揆は全国、全世代に飛び火し、多くの人を勇気付けることでしょう。この一揆は今日で終わりではなくスタートであり、人間らしい職場が実現するまで続きます。その発火点の場に自分がいたんだということを誇りにし、自分一人だけじゃないということ、決してあきらめてはいけないということに確信をもつことを呼びかけて実行委員会からあいさつとします。
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