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悪夢の循環−ネオリベラリズム循環 |
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![]() 内橋氏は、日本を30年のスパンで考えたとき、公立の小学校のクラス40人の父親の職業を聞けば、自営業以外は、全員が会社員だったはず。しかし、いまは失業中であったり、きびしい派遣労働で家計を支えていたり、子どもが就学援助を受けたりする家庭がクラスにいくつもあるという実態など示しながら、格差・貧困の拡大の原因を明らかにしていく。 新自由主義の発祥の地は、アメリカ。「新古典派」(=シカゴ学派)経済学者フリードマンの学説から始まり、レーガン政権以降のアメリカ政府、チリやアルゼンチンなど軍事政権によって「新自由主義」「規制緩和」が進められた。その結果は、格差の拡大・貧困化、膨大な軍事の増大を招き破綻、次々と新自由主義に反対する政権が誕生。新自由主義の生きた教訓がここにある。 日本では、竹中平蔵、宮内義彦氏らシカゴボーイズが、小泉政権のもと「構造改革」「規制緩和」路線を進め格差拡大・貧困化が一気に進んだ。 内橋氏が明らかにした「ネオリベラリズム循環」とは、「資本の自由化・規制緩和→海外マネーの流入とバブルの発生→海外マネーの流出とバブルの崩壊→不況とさらなる規制緩和→海外マネーの再流入」という構図、日本はすでに第2クールに到達しているという。 その結果は、いっそうの格差拡大、貧困化の増大、軍事大国。 この道ではなく、人間が市場を使いこなす世界の共生経済、市民参加型資本主義というもうひとつの日本を提起している。 「ひさしぶりに大きな知的興奮と深い感動を味わいながら一気に読んでしまった」という京都総評・岩橋裕治議長。ぜひ薦めたい一冊だ。 |
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