府政日誌2004年9月21日から |
9月30日 ◇京都府の9月定例議会本会議一般質問。山田知事は、京丹後市内などが未着工となっている鳥取豊岡宮津自動車道の整備方針について、「車線数や設計速度などの見直し計画を取りまとめ、年内にも公共事業事前評価審査など必要な手続きに取り組む」と表明。4車線を2車線にするなど都市計画決定の変更手続きをした上で、早期完成を目指す方針。答弁で山田知事は「新しく誕生した京丹後市にとって、高速道路を市域まで1日も早くつなぐことが重要」とした。今後の事業化は、厳しい財政状況を踏まえ、「将来予測に基づく車線数の見直しやコスト縮減につながる設計速度の変更、沿線住民が利用しやすいルートやインターチェンジの計画見直しが必要だ」との考えを示した。府は今後、地元市町と整備計画案を調整し、第三者機関の「公共事業評価審査委員会」で、12月までに費用対効果やコスト縮減などをチェックする。その上で、来年度当初予算に反映させたい意向だ。◇京都市、公共事業による環境への影響を事業計画案の段階で調べる「計画段階環境影響評価(戦略的環境アセスメント)」の要綱を策定。政令指定都市で初めての取り組みで、1日から施行。戦略的環境アセスメントは、事業内容が決まった後に影響を予測する従来のアセスメントとは異なり、計画段階で自然環境や生活への影響を調査、予測する。これにより、公共事業が環境に及ぼす負荷をより軽減できるとされる。対象となる計画は、道路や河川など市環境影響評価条例の対象18事業のうち、市が直接策定する14事業で、同条例では対象外となる小規模な事業も含めた。 ◇宇治市議会の総務常任委員会、「郵政民営化反対」に関する請願を賛成多数で採択。共産、自民、民主、新世会の計5議員が賛成し、公明と無所属の2議員が反対。 ◇京都府宇治市中心部の宇治橋通(府道京都宇治線)の改善策を議論してきた「宇治橋通り整備検討委員会」は30日、宇治市の府山城広域振興局で最終の委員会を開いた。二輪車の一方通行化に伴う迂回路の確保などを議論し、近く整備基本計画案を府に提出する。 ◇舞鶴市の三セク「舞鶴汽船」、利用者の減少で9月末に全事業を廃止するのを受け、会社主催の定期航路閉鎖式。 ◇宇治市議会の総務常任委員会、宇治市の入札で実名を名乗っての談合情報の提供や「替え玉」入札があった問題について審議。再調査で真相究明を求める委員に対し、市は「今後の談合防止策を工夫する」と答弁するにとどまった。 ◇向日市の9月定例市議会、04年度一般会計補正予算案のうち、市が10月から計画した保育料値上げに伴う保護者負担金増額分を削る修正案が可決された問題で、久嶋市長は、市議会の全員協議会で改めて計画通りの改定実施を表明。修正案に賛成した議員から、市長の議決に対する認識に批判が集中、議会との溝が深まったなか、保育料改定が実施されることになった。久嶋市長は冒頭、「混乱を招いた」として陳謝。修正案可決について「重く受け止める」としたうえで議会運営委と同様の説明を繰り返し、一連の流れを受けて、保護者からの要請があれば説明会を開く考えを示した。修正案に賛成した議員から発言が相次ぎ、「10月からの保育料改定は最高決議機関の議会の議決に反している」など批判が集中。修正案可決という事態をふまえ、地方自治法に定める再議に付すべきという指摘や、計画通りの改定に再考を促し、改定時期の延期を求める意見が続いた。 ◇園部、八木、日吉、美山の4町合併協議会、新市建設計画策定小委員会を開催。新市の名称を「南丹市」「西京都市」「京丹波市」「京南丹市」「京口丹市」の五候補に絞ったほか、事務局が、四町合併の場合と単独の場合を比べる財政シミュレーションを示した。財政シミュレーションは、05−20年度で試算。収支が、合併した場合は毎年、8000万−9億5000万円の黒字になるとしている。歳出は、人件費や物件費などの抑制で、20年度には四町単独よりも約15億8000万円低くなるとし、歳入では合併特例債などの影響で、17年度までは合併した場合の方が多い、と試算。また、新市の本庁の位置については、さまざまな意見がまとまらず、継続協議になった。 ◇和束、笠置の両町と南山城村で構成する相楽郡東部じんかい処理組合、臨時の組合議会本会議を開会し、ごみ処理施設「相楽東部クリーンセンター」の周辺土地をめぐる和解案を原案通り可決。一方、「責任の所在や経過説明が不十分」として、当時の組合トップや関係者への損害賠償請求など必要な措置を取ることや、組合運営の透明化と再発防止などの項目を付帯決議。 ◇船井郡衛生管理組合、し尿処理をめぐる汚職事件で、今年2月、元工場長崎山敏和容疑者と事務主幹蔭山貴之容疑者=ともに収賄容疑で大阪地検特捜部が逮捕=が業者と韓国旅行をしたことが発覚した際、衛管が徹底した調査を行わず、2人からの申告内容で処分を決めていたことが判明。 ◇宮津港安全委員会、宮津市鶴賀の宮津港第2埠頭で、テロ対策合同訓練を行い、水際での犯罪防止に向けて関係機関の連携を確認。不審者4人が航行中の船舶を占拠、宮津港の施設を放火する―との想定。宮津署員や海上保安署員ら70人が参加。海上では、宮津海上保安署の巡視艇と宮津署の警備艇が船を追尾、上空では府警のヘリが船の前方を威圧して停船させた。巡視艇などから署員らが乗り込み、不審者2人を取り押さえた。小型ボートで上陸した不審者2人を宮津署員が逮捕し、訓練を終えた。 ◇与党、与野党国対委員長会談で、臨時国会を10月12日に召集し、12月3日までの53日間の会期とする方針を正式に提案。 9月29日 ◇京都府の9月定例議会、山田知事は、府が進める企業誘致について「本年度も現在までに12社を数え、この3年余りで41社を誘致した。新規雇用や初期投資などで関連産業へ大きな波及効果が現れている」と述べ、今後も企業誘致を一層強化する考えを表明。 答弁で、山田知事は「本年度までの41社の誘致による新規雇用は600人以上で、工場新設に伴い700億円を超える初期投資が行われた」と誘致効果を強調した。ただ、「高額補助金を用意する府県が相次ぐなど企業誘致競争が激化している」と現状を説明し、「府として必要に応じて立地優遇制度を見直し、先端産業や大学が集積する京都の持ち味を生かしたい」との考えを示した。このほか、山田知事は、丹波町で発生した鳥インフルエンザ対策で予算計上している消毒機器整備支援費に関連し、「10月から1000羽以上の養鶏農家を対象に消毒対策の徹底を図るため、家畜保健衛生所で集中巡回を実施したい」と述べ、渡り鳥の飛来シーズンを控えて感染予防に万全を期す方針を示した。 ◇農林業と食糧・健康を守る京都連絡会や京都生協パート職員労働組合など市民グループ10団体、京都府議会に牛海綿状脳症(BSE)対策として実施されている牛の全頭検査の維持を求める請願書を提出。 ◇府警本部、大規模なテロ・災害を未然に防ぎ、情報収集や発生時の初動対策を総合的に検討する「危機管理総合対策本部」を本部内に設置。国際観光都市として国内外から多くの人が訪れる京都の治安確保を万全にし、危機管理体制の強化を図る目的。今秋、設置した危機管理統括官(警備部参事官)など約60人が、普段は模擬訓練や装備の充実・点検を進める一方、問題が発生した時には府や市町村の担当者と連絡調整にあたっていく。 ◇夜久野町議会、9月定例会本会議を再開し、議員発議で提案されていた福知山市と三和、大江両町との合併の是非を問う住民投票条例案を反対多数で否決、閉会。本会議では、反対議員が「財政シミュレーションの提示や住民説明会などを前に、住民の判断材料が少なすぎる」、賛成議員が「可決されるなら、実施は11月ごろ。合併協議も進み、判断材料は整っているはず」などと述べ、無記名による投票の結果、反対7、賛成6で否決。 ◇京都市議会の公営企業等決算特別委員会、桝本頼兼市長は、今年5月に医療事故が発生した市立病院に、10月1日から専任のリスクマネジャーを配置することを表明。市立病院に新たに配置される専任リスクマネジャーは、医療事故につながる危険性のある「インシデント事例」(ヒヤリ・ハット事例)の収集・分析や院内の巡回点検など、医療安全にかかわる業務を担当する。同時に、副院長をチーフとする「医療安全推進チーム」も新設し、専任マネジャーの報告や分析を基にし、横断的に医療提供体制を点検、指導する。 ◇京都市、住民が主体となって実施する地域福祉推進の取り組みに対し、事業費の一部を補助する「京(みやこ)・地域福祉パイロット事業」の助成対象事業を10月1日から募集。同助成は、今年3月に策定した「京(みやこ)・地域福祉推進プラン」に基づいた事業。補助対象は、商店街や子育てサークルによるイベント、児童館主催の世代間交流の催しなどで、先進性や独自性があり、他地域でも応用できることなどが条件となっている。助成内容は、市全域か複数の行政区にまたがる範囲で実施する事業を対象にした「広域助成」(1件あたり年間上限100万円)と、小学校区単位で行う事業向けの「小地域助成」(同20万円)。ともに助成額は、対象経費の2分の一まで。助成期間は原則として年度単位だが、必要に応じて最長3年まで認める。 ◇向日市の保育料値上げをめぐって、先の9月定例市議会で2004年度一般会計補正予算案のうち値上げによる保護者負担金増額部分を削る修正動議が可決された問題で、久嶋務市長は28日、市議会の議会運営委員会で計画どおり10月から保育料改定を実施し、10月初旬に改定通知を保護者に発送する方針を明らかにした。 ◇市立舞鶴市民病院、経営上の問題点や、地域の医療ニーズなどをふまえた再建に向けた調査を、東京の大手コンサルタント会社に委託。同病院はこれまでに、「全体的に費用対効果に疑問が多い」などの報告を受けており、10月中に正式な報告書を受け取る予定で、今後の基礎資料にするという。同病院は、今年3月までに内科医師が大量退職し、診療体制を縮小中。それ以前の昨年春にも、コンサルタント会社に病院の現状分析を委託したが、今回は、経営上の意識の持ち方や病院サービスなどの問題点を従来までさかのぼり調査。来年度当初をめどに一定の内科常勤医師を確保した後も、企業体、自治体病院としてのあり方を抜本的に検証する。 ◇宇治市議会の9月定例会一般質問の最終日。野党会派と無所属議員が公立保育所民営化や景観保全問題など市政の課題をめぐり、久保田市長の政治姿勢をただした。 ◇政府、自民党、10月召集予定の臨時国会への提出を目指していた公務員制度改革関連法案について連合側との協議がまとまらず、提出を見送る方針を固めた。自民党と連合は引き続き協議することで一致したが、法案作成には約1カ月かかるため、臨時国会に法案を提出するのは困難と判断。自民党は同日夕、焦点となっている労働基本権付与の問題をめぐり、連合側と協議。基本権について検討する審議会の新設や人事評価制度に関して労使協議制度に準じる意見交換の枠組みをつくる最終案を提示し、妥協点を探ったが、連合側は「溝は深い」として受け入れなかった。 ◇日本郵政公社、郵便小包「ゆうパック」について基本料金を従来の重量制からサイズ制に変更するほか、ゴルフバッグやスキー板の宅配を始める「全面リニューアル」を10月1日から実施する、と発表。荷物の「持ち込み割引(100円)」など新サービスも大幅に盛り込んだ。だが、ヤマトが28日にゆうパックをめぐって提訴したこともあり、民営化前の事業拡大に対しては民業圧迫という批判が強まりそうだ。 9月28日 ◇京都府の9月定例議会、本会議を再開し、代表質問。山田知事は、府立洛東病院を本年度末で廃止する方向で検討していることを踏まえ、05年4月から、府立医科大付属病院で整形外科を中心に実施している急性期リハビリテーションの対象を、脳卒中や心臓疾患などの内科系にも拡大する考えを表明。主に回復期リハビリを担ってきた洛東病院について、有識者による検討組織や包括外部監査が「病院廃止」の方向を打ち出し、リハビリ機能も含めて府立医科大付属病院への投資に集中した方が効果的などとする意見を知事に提出。府立医科大付属病院で現在実施されているリハビリは整形外科が中心だが、山田知事は答弁で「再生医療など高度医療に支えられた内科系・外科系を併せた急性期リハビリを、05年4月から実施する予定だ」と述べた。府によると、脳卒中や心臓疾患の手術を受けた直後から患者がリハビリを受けられるよう、作業・理学療法士らを増員し、訓練室など必要な施設も整備するという。また、山田知事は府立医科大の人材を活用し、回復期や維持期のリハビリに従事する人の再教育や、専門家の派遣など地域リハビリの支援に05年4月から乗り出す意向も示した。 ◇京都府山城広域振興局、「第2回山城地域戦略会議」を開会。山城地方の将来像を描く振興計画の策定に向け、交通基盤や茶業などの専門家3人が「関西国際空港とのアクセス整備が必要だ」などと提言。戦略会議は、来年3月までに地域振興計画をまとめるために、各方面の専門家9人が提言する。今月10日に続く開催で、管内17市町村の担当者や作業部会のメンバーら約90人が出席。 ◇厚生労働省の労働政策審議会分科会、労働時間の短縮を目指した時短促進法の改正に向けた検討を開始。同法の時短推進計画の中で掲げる「年間労働1800時間」の目標について議論が集中。労働者側委員は存続を主張したが、経営者側委員は有効性に疑問を投げかけた。 ◇共同通信社、全国緊急電話世論調査によると、第2次小泉改造内閣の支持率は前回調査に比べ4ポイント増加して48・6%、不支持率は8・4ポイント減って36・5%だった。今年5月の調査以来、約4カ月ぶりに支持が不支持を上回った。 ◇自民党の公務員制度改革委員会、幹部会を開き、政府が10月召集予定の臨時国会に提出を目指している公務員制度改革関連法案への対応について最終調整に入った。労働基本権の付与や能力・実績主義の人事評価制度などをめぐり、関係省庁や労組との調整が難航している。 9月27日 ◇宇治市議会の9月定例本会議、一般質問。任期満了に伴う12月の市長選出馬の意志を問われた久保田勇市長は「しかるべき時期に態度を明確にする」と、明言を避けた。 ◇宇治市の久保田市長、市内で初めて保育所の「分園化」を計画していることを表明。 市議会一般質問で、保育所民営化問題に関連して、待機児童対策について久保田市長は「施設整備で定数増を図る緊急的な対策として、分園の設置を検討していきたい」と答弁。規模は「30人程度」としたうえで「用地確保に向け努力しており、この秋にもめどが立つ見通し。それを受けて早い時期の開設をめざしたい」と述べた。具体的な場所や時期、運営手法については言及しなかった。 ◇福知山市と夜久野、大江両町との合併の是非を問う住民投票条例案が否決されたことを受け、三和町の田中町長の解職請求(リコール)の準備を進める町民グループと町議会の話し合い、住民投票条例をめぐる両者の意見は平行線をたどり、結論は出ず。町政の混乱を回避する妥結点を探ったが、住民投票の早期実施を主張する町民グループ側と、実施の先送りやアンケートによる代替案などを示した議会側(共産党議員団を除く)と折り合いがつかなかった。 ◇厚生労働省のまとめ、全国の労働基準監督署の是正指導で03年度に100万円以上のサービス残業代を払った企業は1184社で、支払総額は計約238億7000万円に上った。支払い対象の労働者は約19万4000人で、1人当たりの平均支払額は約12万円。 ◇第2次小泉改造内閣、皇居での認証式を経て発足。小泉首相は郵政民営化担当を新設し、民営化基本方針の策定を主導した竹中平蔵経済財政担当相が兼務。麻生太郎総務相、谷垣禎一財務相も続投させ「郵政シフト」を鮮明に打ち出した。外相にはベテランの町村信孝氏を充てた。 9月26日 ◇公務員制度改革関連法案の調整が難航。労働基本権の付与や能力・実績主義の人事評価制度の運用などをめぐり、関係省庁間や労組との溝が埋まらないためだ。年内提出を公約に掲げる自民党は今週前半、連合と最終協議する方針だが、今国会への法案提出は困難との見方が強まっている。自民党は連合との協議で、労働基本権に関する方針や人事評価制度について譲歩案を示し、法案の付則に盛り込むことで理解を求める見通し。これに対し、労組側は労働基本権制約の再考を求めた国際労働機関(ILO)勧告を根拠に基本権付与の確約を要求。政府側には「基本権を与えるくらいなら法案を出さない方がいい」と慎重な声が強い。 9月25日 ◇作家の大江健三郎さんや評論家の加藤周一さんたち9人が6月に設立した「九条の会」、平和憲法を守ろうと、講演会を開催。講演会は東京、大阪に続いて3回目。大江さんのほか、哲学者の鶴見俊輔さんと憲法学者の奥平康弘さんが講演。定員を大きく上回る市民約2000人が訪れた。 ◇野中広務元自民党幹事長、TBSテレビの番組収録で、小泉首相が自民党3役人事、内閣改造に当たり、自らが進める改革に協力する人材を登用する考えを示していることについて「郵政民営化を踏み絵にして閣僚を選ぶ、とこんな恐ろしいことを口にするのは(戦前の)東条(英機)内閣以来だ。この国を取り返しのつかない方向に持っていく」と批判。 9月24日 ◇中京区の朱雀第五学区自主防災会、地震や水害など大規模な災害が起こった際、応急手当てなどの救援を得られる「地域協力」の覚書を学区内にある開業医院や整骨院など8施設と結ぶ。自主防災会と総合病院との地域協力はこれまで市内で16例あるが、医院などとの締結は初めて。同学区自主防災会は学区内の高校や銭湯などと地域協力の覚書を結んでいるが、今年4月から、学区内で協力を依頼したところ、内科医や耳鼻科医など六医院と整骨院、整体院各1カ所の計8施設から快諾を得た。覚書では、災害時には包帯や消毒液、ガーゼなどの応急手当て品を提供したり、救護活動にあたるほか、平常時には自主防災会とともに会議や訓練を行うなどとしている。 9月23日 ◇京都府選挙管理委員会、政治資金規正法に基づき、03年分の府内政治団体の収支報告書をまとめ。収入総額は、前年比1・0%減の56億6483万円。衆院選や統一地方選で政党の収入は増えたものの、政党以外の政治団体が減り、全体では2年ぶりに減少。収支報告書の提出義務団体は、前年より8団体増えて1248団体。このうち提出したのは1106団体で、内訳は政党(支部を含む)168、その他の政治団体938だった。政党別では前年に続き共産党がトップ。以下、自民党、民主党、公明党、社民党の順。増減率では公明党の56・0%を最高に民主党28・9%、共産党1・6%の増加。一方、社民党は8・1%、自民党は6・1%減少した。 9月22日 ◇京都府の9月定例議会を開会し、一般会計50億6500万円、府立医科大付属病院特別会計200万円の9月補正予算案をはじめ、府立高校の授業料を引き上げる条例改正案など計18議案が提案。会期は10月8日までの17日間。また、鴨川の総合治水対策の懇談会設置費などに500万円、鳥インフルエンザ対策に2300万円、外国人観光客向けに携帯電話で情報提供する事業に8400万円を充てた。代表質問は28日と29日、一般質問は30日と10月1日に行われる。 ◇京都府警米田本部長が定例会見、約70の班・係で、捜査員の旅費の振込先の個人通帳を上司が一括管理していた問題で、2003年度分の一括管理の実態調査をほぼ終えたことを表明、「現段階の調査でカラ出張は発見されず、上司だけの飲食代に充てた例も確認できていない」と述べた。 ◇京都市、今年4月現在の市職員の給与状況をまとめ。平均給与は月額42万1166円(一般行政職42歳)で、1人当たりの年間給与費は734万9000円(2004年度当初予算ベース)となっている。03年度一般会計決算の歳出に占める人件費の割合は19・6%で、前年度を1・5ポイント下回った。本年度の給与について市人事委員会は9月7日、月給と期末・勤勉手当ともに改定勧告を見送り、現行水準に据え置くよう報告している。 ◇「3、143ふるさと大江を愛するネットワーク」の元町助役上野實さんら12人、福知山市と三和、夜久野両町との合併の是非を問う住民投票条例の制定に反対した大江町の伊藤堯夫町長の姿勢を不服として、解職を求めている町民グループは22日、町選管から請求代表者証明書を受け取り、解職請求(リコール)のための署名活動を開始。上野さんらは、署名数の目標を、必要数(1584人)を上回る2500人としている。 ◇木津町長選で、初当選を果たした河井規子町長、初登庁し、町再生へのスタートを切った。記者会見では、来年3月末の合併特例法の期限を視野に合併を推進し、合併特例債をまちづくりに生かすことを強調し、「山城、加茂両町から段階的に進める。選挙で具体的に訴えてきたので、住民の理解を頂けたと思っているが、広報でも伝えたり、自ら説明もしたい」と意欲を示した。 ◇橋本城陽市長、市町村合併特例法の期限が来年3月に迫るなか、近隣市町との合併に改めて慎重な姿勢を示した。市議会9月定例会の一般質問で答弁。 ◇丹波、瑞穂、和知の3町合併協議会、34人の委員が出席し、11の協議事項について話し合った。介護保険事業の取り扱いについては、保険料は2006〜08年度の間、現在の町単位で設定し、09年度から統一、サービスは現行通り新町に引き継ぐ−ことなどを原案通り、確認。商工観光関係事業の取り扱いについては、商工会に対する補助金を新町で調整するという案は、産業・建設小委員会に付託。また、05年10月11日と提案している合併の期日、新町の庁舎の位置は、今回も継続協議になった。 ◇亀岡市、会社更生法に基づき経営再建中の京都交通の路線バス存廃問題について、自治会との会合で、同社と住民代表を交えた「バス交通計画委員会」を10月下旬に開催する方針を自治会長が集まる市自治委員会議で、市側が説明。バス交通計画委はこれまで主に山間地域(畑野町、東別院町)の自治会代表と京都交通、国土交通省などで構成していたが、新たに市街地からも3人の自治会代表を選出。10月以降、市全域のバス交通について議論することになった。栗山正隆市長は「住民の『足』を確保し、市の財政負担も減らせるよう多角的に検討したい。ただ、それほど早急に結論は出せない」と慎重な姿勢をみせた。 ◇城陽市、今年2月に起きた京都府の城陽市発注の配水管工事をめぐる競売入札妨害事件で、市は2年間の指名停止処分とした土木会社「原田組」を半年で指名停止解除にしていたことが判明。市議会9月定例会の一般質問に市が答弁。 ◇舞鶴市議会、9月定例会本会議を再開し、5会派の代表質問を行った。同市余部下に残る明治時代の旧海軍官舎2棟の国による立て替え計画について、現在は海上自衛隊幹部が住むが、広い敷地に1戸ずつ建っていることや老朽化などから、アパートタイプなどの官舎への立て替えを、財務省など国が検討。江守市長は、建物の保存を通して「多様な地域資源を活用、連携させて、誇りをもてるまちづくりを目指すことが、ますます重要」とした。 また、今年3月までに内科医師が大量退職し、診療体制を縮小中の市立舞鶴市民病院について、市が内科の常勤医師の派遣を要請してきた京都大医学部附属病院から、現在の新しい研修医制度のもとでは、常勤医師の派遣は困難との回答があったとして、「関西を中心に他大学との交渉、個々の医師にも働きかけて、来年度当初には一定の常勤医師を確保したい」と述べた。 ◇南山城村議会、相楽郡東部じんかい処理組合のごみ処理施設「相楽東部クリーンセンター」の周辺土地購入に伴う特別負担金約7500万円を支出する本年度一般会計補正予算案を可決。同組合は同村と和束、笠置の両町で構成。和束町内の男性が01年に「周辺土地購入の約束が果たされていない」として組合に損害賠償を求めて提訴。今年4月、京都地裁が土地約4万8000平方メートルを組合が2億6000万円で購入する和解案を示し、組合は受け入れを決めた。和解金は3町村で分担するため、村は特別負担金7500万円を支出する本年度一般会計補正予算案を本会議に提案、全会一致で可決。 ◇全国知事会の財源調整問題研究会、国・地方財政の三位一体改革で地方交付税総額が大幅に減少するのを防ぐため、国税の一定割合を交付税に充てる法定税率の引き上げを政府に求めていくことを決めた。三位一体改革では、所得税(国税)から個人住民税(地方税)へ3兆円規模の税源移譲を目指すことが決まっているが、地方交付税は所得税の32%などが原資で、交付税率をそのままにして税源移譲が進むと交付税総額が減ることになるため。同研究会で交付税の積算根拠や算定過程を点検していくことも決めた。 ◇政府の「独立行政法人に関する有識者会議」、首相官邸で初会合。当面、各法人を所管する各省庁からヒアリングを実施、政府が2006年3月までに見直す予定の56法人のうち30近くの法人について提言をまとめる。会合では、56法人のうち22法人について「業務が類似している」として8法人に再編・統合すべきだと指摘。そのほか「役職員の身分を原則非公務員型にすべきだ」「各独法の予算規模を2、3割削減すべきだ」などの厳しい意見が相次いだ。 9月21日 ◇京都総評などは、山田啓二府知事と府に、京都府地方労働委員会の労働者委員に連合系の推薦候補だけを任命しているのは違法として、任命取り消しと計1100万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。 ◇憲法9条改正に反対する学者や文化人らによる「憲法9条・メッセージ・プロジェクト」(代表・安斎育郎立命館国際平和ミュージアム館長)、一般市民から憲法9条へのメッセージの募集を開始。平和への思いを寄せた文や絵画などを公表し、平和憲法の大切さを訴えていく。同プロジェクトには、哲学者の鶴見俊輔氏や臨済宗相国寺派管長の有馬頼底氏、エッセイストの岡部伊都子さんら主に京都で活動する文化人や学者ら約100人が呼びかけ人として参加。 ◇立命館大と日立製作所、研究開発や人材育成など幅広い分野で連携する包括協定を締結した。理工系の学生が日立の現役の研究者たちから学ぶリレー講座を始めるほか、遠隔講義システムの活用などで協力を進める。 ◇京都市に編入合併を予定する京都府京北町の町議会、同町廃止と市への編入、同町財産を市に帰属させる協議開始の承認を求める合併関連2議案を可決。京都市議会が同様の議案を可決した上、10月中に知事に合併を申請する。12月府議会での議決などを経て、05年4月1日に同町が編入した新しい京都市が誕生する見込み。 ◇市民団体「『心の教育』はいらない!市民会議」のメンバーら市民19人、京都市教委が河合隼雄文化庁長官に不当に高い謝礼を支払ったとして、市監査委員に、門川大作教育長らが不当利得にあたる約240万円を市に損害賠償するか、河合氏が同額を市に返還するよう求める監査請求を行った。 ◇京都市交通局、11月初旬から、市バスの6号系統(玄琢−四条大宮)と、75号系統(山越中町−京都駅前)を民間事業者に委託するとの計画を、市議会の公営企業決算等特別委員会で表明。委託予定は計10台。乗務員の欠員補充と運用、採算面を検討して決め、労組と最終協議を進めている。 |
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