府政日誌2004年10月21日から31日

10月31日
◇公明党、第5回党大会を開き、代表選でただ一人立候補していた神崎武法代表の続投を正式に承認。冬柴鉄三幹事長の留任も決まり、「神崎−冬柴」体制は4期目に入った。任期は2年。
◇日本政府、イラクの首都バグダッドで首を切断された若いアジア人男性の遺体が見つかり、指紋などからイスラム過激派武装組織の人質になっていた福岡県出身の香田証生さんと確認。
◇政府、イラク日本人殺害事件について小泉純一郎首相の声明を発表。

10月30日
◇台風23号の影響で、夜久野町内で線路に土砂が流れ込み、不通になっていたJR山陰
線福知山−和田山間、始発から平常通り運転を再開。
◇「防衛庁・自衛隊50周年記念」の舞鶴地区自衛隊記念日祝賀式、海上自衛隊舞鶴地方総監部で行われ、加藤総監は「精強で即応できる部隊の育成」と「地域社会との共存共栄」を強調。式典には、舞鶴在籍の各部隊隊員と府知事代理の東府中丹広域振興局長、江守舞鶴市長らの来賓、地元関係者らあわせて約300人が出席。

10月29日
◇台風23号で20日夜、京都府舞鶴市の由良川が氾濫、国道175号で観光バスが水没して37人が取り残された。
◇京都府、経営再建中の三菱自動車が、本社機能の京都移転を白紙に戻す方向を示したことに対し、9月から従業員の住居移転や子どもの教育、地元雇用などの幅広い支援を行うため、庁内横断チームを置き、支援策を検討している。担当の産業活力支援総括室は「産業集積の構築や地元産業の活性化は、本社移転が前提だ。情報収集に努める」と話した。
京都市は、移転受け入れのため、6月に庁内連絡会議を設置し、新規投資した場合の企業立地促進助成制度の適用などを検討していた。三菱側とも担当者同士の会合を3回ほど持った。
◇福知山市と三和、夜久野、大江三町の合併協議が遅れる見込み。台風23号で大江町が大きな被害を受けたため協議会の開催がずれ込んだ。府への申請が3月末までと期限が近づく中、協議内容がまだ7項目を残っており、11月に目指していた合併の調印は事実上、困難になっている。現在、協議会で確認作業ができていないのは議員定数や上水道と簡易水道の料金、病院の扱いなど七項目。新市の将来像を描いた建設計画では継続審議になるなど、論議に時間のかかる困難な議題が残されている。
◇日吉町の住民グループ「これからの日吉をみんなで考える会」、町の有権者(9月2日現在、5044人)の約28%にあたる1393人(同会集計)の署名を町選管に提出。住民投票条例制定の請求に必要な署名数は有権者の50分の一で、同町の場合は101人。提出された署名は町選管の20日間以内の審査、1週間の縦覧を経て再度、同会が本請求する。その後、20日間以内に町が町議会を開会し、条例案を審議する予定。
◇京都市、介護予防など高齢者保健福祉施策に反映させるため、11月下旬から、40歳以上の市民や介護保険の居宅サービス利用者ら計1万人以上を対象にした大規模アンケート「高齢者の生活と健康に関する調査」を実施する。
◇JR西日本グループ、JR京都駅西側で予定している商業ビルの建設を、大規模小売店舗立地法に基づいて京都市に届け出。家電量販店の「ビックカメラ」が唯一のテナントで06年秋の開業をめざしている。
◇京都府、10月の京都市消費者物価指数を発表。生鮮野菜などの値上りで総合指数は99・0(2000年=100)と前月に比べ0・2%上昇。前年同月比は0・1%の上昇で、今年2月以来8カ月ぶりの上昇となった。相次ぐ台風上陸の影響で、レタス、ダイコン、ナスなどが値上がりして生鮮野菜は前月比11・9%上昇。リンゴ、カキ、ナシなどの値上がりで生鮮果物も同9・9%アップした。前年同月比でも生鮮野菜は15・2%、生鮮果物は7・6%いずれも上昇しており、高騰ぶりが目立つ。
◇総務省、9月の完全失業率は、前月から0・2ポイント改善し4・6%。完全失業者数は、前年同月比37万人減の309万人。就業者数は同23万人増の6369万人。失業率は男女別で、男性が前月比0・1ポイント改善の4・8%、女性は同0・4ポイント改善の4・2%だった。産業別の就業者数は、製造業、小売業などが減少する一方、医療、福祉などが増加。厚生労働省が同日発表した9月の有効求人倍率(季節調節値)は前月より0・01ポイント上昇し0・84倍だった。
◇中山文部科学相、学校現場での日の丸掲揚と君が代斉唱をめぐり、天皇陛下が「強制になるということでないことが望ましい」と発言されたことについて、会見で「国旗国歌は強制ということではなくて、喜んで自発的に掲揚したり斉唱したりするありさまが望ましいということをお述べになったのではないか」と話した。その上で、東京都教育委員会が卒業式や入学式で起立しなかった教職員を処分した問題では「校長や先生は関係法令や職務上の命令に従う責務を負っている。思想や良心の自由が内心にとどまる限りでは保証されなければならないが、不起立という外的行為となって表れる場合は一定の合理的範囲内で制約を受ける」と指摘。「校長が学習指導要領に基づき本来の職務を命じることは教職員の思想良心の自由を侵すものにはならない」と述べた。
◇政府、国会内で細田官房長官、谷垣財務相、麻生総務相、竹中経済財政担当相による会合を開き、国・地方財政の三位一体改革の取りまとめに向け調整を本格化させた。会合で細田氏は、11月18日を期限に全体像の取りまとめを行うことを表明し、4閣僚が全力で取り組むことが必要だと強調。三位一体改革をめぐっては、首相が3兆2000億円の国庫補助負担金を削減するとした地方案の尊重を指示。だが関係省庁の代替案は、削減総額が9300億円にとどまり、地方案とは懸け離れた内容だった。
◇国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者、中東の衛星テレビ、アルジャジーラが放映したビデオで、01年9月11日の米中枢同時テロを行ったことを認めた。同容疑者はさらに同時テロが「繰り返される理由がまだある」と述べ、大規模なテロを行うと警告。

10月28日
◇京都府と京都府議会、台風23号の災害復旧に向けた補正予算案を審議する臨時議会を、11月15日ごろに開く方向で調整に入った。復旧のめどが立たない地域があり、冬季には被災者の健康も心配されることから、12月定例議会を待たずに必要な予算を確保、府北部を中心とする被災地の住宅再建などに取り組む。28日現在の府内の被害は、住宅の全壊20棟、床上浸水2795棟など。農林水産関係の被害は44億円に達している。
◇京都府、台風23号の水害で、被災者生活再建支援法を新たに全壊住宅が6棟に増加、適用要件(全壊5棟)を超えたため京丹後市に適用する方向で検討に入った。同法が適用されない地域や床上浸水被害を補助する制度に加え、住宅再建のための府独自の低利融資制度の創設も検討している。被災者向けの府営住宅提供などの対策と合わせ、住宅再建支援を本格化させる。府住宅課では、府営住宅は整備中を含め北部で60戸を確保。すでに舞鶴市や京丹後市、岩滝町の8戸で受け入れ。入居期間は1年間。市町村を通じて希望者を募る。さらに府は、全壊と大規模半壊を対象に建物の解体費、整地費など住宅再建に関する経費を上限300万円補助する同法のほかに、被害規模の大きさから独自支援策も必要と判断。同法による支援が受けられない半壊や床上浸水を対象とするほか、法適用外地域の全壊住宅なども独自に補助する方針。今後、補助率や対象となる建物の条件などを、国、関係市町と協議する。
◇経営再建中の三菱自動車、日産自動車と軽自動車事業で新会社をつくる方向で交渉していることが判明。両社が合弁で軽自動車専業の新会社「日産・三菱ミニカー」(仮称)を設立、三菱自の軽自動車を生産している中核工場の水島製作所(倉敷市)を新会社に譲渡することで調整している。三菱自はリコール問題で国内販売台数が極端に低迷しており、今年5月に策定した再建策の抜本的見直しが不可欠と判断。本社機能の東京から京都市への移転もいったん白紙とする方向で調整する。
◇京都府監査委員、京都府警刑事部の捜査報償費に絡む裏金疑惑で、捜査員から聞き取り調査を開始。対象となる捜査員は約80人に上り、11月中旬まで続ける。府警会計部門のトップである総務部長(警視正)からも、すでに聴取を終えた。府監査委事務局によると、監査の対象は99年度から5年間に支出された府費分の捜査報償費。
◇桝本京都市長、新潟県中越地震や台風23号の復旧支援が続く中、消防団員らとゴルフをしていたことが判明。関係者によると、ゴルフは京都市内の消防団長の有志が以前から企画し、27日に滋賀県栗東市で行われた。消防団員ら約160人が参加。桝本市長は、会費1万5000円を私費で払い、午前10時ごろから午後3時すぎまでプレー。会場へは消防団分団長の車に同乗し、公用車は使わなかった。
◇京都市、市立病院の今後担うべき医療や施設整備、業務などについて市民の意見を募集。今年9月の市医療施設審議会答申は、「市民が求める市立病院の姿」として、感染症と救急医療の充実や災害拠点病院機能の強化など五項目を提示。市は、07年度の同病院北館建て替えに向け、答申を踏まえた基本計画を策定する予定で、寄せられた意見を病院業務の参考にする。募集するのは、同病院の印象や審議会答申が示した五項目の重要度、事業全般に対する提案や自由意見。
◇丹波、瑞穂、和知3町の法定合併協議会の7回目の会合、委員33人が出席し、合併の期日や農業委員の定数、国民健康保険の税額などを決定。合併期日は電算システムの統合や庁舎の改修などに必要な期間を考慮し、05年10月11日とし、農業委員会については、新町で一つの委員会を設置することを確認。合併特例法を適用し、旧町の選挙によって選ばれた委員が合併後4カ月間在任し、その後の選挙では、定数を24と定め、旧町ごとに設ける選挙区で、丹波町10、瑞穂町8、和知町6と決めた。また、国民健康保険税(料)は合併翌年度から統一し、1人あたりの保険税額が5万6000―5万7000円になるよう調整する、社会福祉協議会は統合できるよう調整に努める、新町の運営に提案などを行う地域審議会や地域自治組織は設置しない―などを決定。
◇京都府、滋賀県など関西2府7県3政令指定都市と関西経済連合会など経済6団体、小泉内閣が推進する「三位一体の改革」について、共同で細田官房長官に改革実現に向けたオール関西でまとめた文書を手渡し要望。具体的な提案として、地方6団体の「国庫補助負担金等に関する改革案」を最大限尊重する、政府としての補助金改革案の全体像を早期に示すとともに、確実に税源移譲に結びつける、国の歳出削減を目的とする、不合理な地方交付税総額の削減は、断じて許されないものであり、地方交付税の見直しに当たっては地方の意見、実情を十分に踏まえる−の3点が柱。
◇国と地方財政の三位一体改革で、地方6団体の補助金削減案に対し全体で9000億円を削減するとした厚生労働省の代替案の全容が判明。地方案は厚労省分として9440億円の補助金削減を求めているが、代替案ではこれに含まれていない国民健康保険(国保)、生活保護費、児童扶養手当の国庫負担率を引き下げる。国保は、現行の50%の国の負担率を10ポイント引き下げた場合は6300億−6900億円、5ポイントの場合は3100億−3500億円が削減できる。厚労省は、削減相当額の税源を都道府県に移譲し、国保を運営する市町村の財政調整財源に充てる。生活保護は現行の国庫負担率4分の3を3分の2に減らした場合、1900億円、2分の1まで減らすと5700億円の削減になる。
◇東京・元赤坂の赤坂御苑で開催された秋の園遊会、天皇が招待者の棋士で東京都教育委員会委員の米長邦雄氏の「日本中の学校に国旗を揚げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と述べたことに対し、学校現場での日の丸掲揚と君が代斉唱について「強制になるということでないことが望ましいですね」と発言。
◇谷垣財務相、参院財政金融委員会で、消費税率を07年度に引き上げる方向で検討する意向を表明。少子高齢化に伴う社会保障費の拡大や、基礎年金の国庫負担割合の引き上げ、地方への税源移譲などを踏まえ、新たな財源が必要になるためとしている。
◇イラク日本人人質事件で、政府が派遣した谷川外務副大臣がヨルダンのアンマンに到着、谷川副大臣を本部長とする現地対策本部が在ヨルダン日本大使館に正式発足。

10月27日
◇京都市、「現状を放置すれば、民間企業の倒産に相当する財政再建団体に転落します」。と危機的な財政状況をアピールするリーフレットを初めて1万部も作成、区役所などで無料配布を開始。
◇「3、143ふるさと大江を愛するネットワーク」の上野實代表(76)ら請求代表人の4人。福知山市と三和、夜久野両町との合併の是非を問う住民投票条例の制定に反対した大江町の伊藤町長の姿勢を不服として、町長の解職請求のための署名活動に取り組んでいたが、地方自治法で定められた1カ月間に集めた署名を町選管に提出。グループの集計では、町の有権者(9月2日現在、4752人)のうち、リコール手続きに必要な3分の1以上の1802人分を集めた。
◇丹波、瑞穂、和知三町の法定合併協議会、合併の期日を05年10月11日と決定。新町の名称や町役場の位置などは継続協議。10月11日とした理由として、同協議会は、現行の合併特例法の適応を受けられる05年3月末までに、府知事に合併申請しても電算システムの統合や町役場の改修、例規の整備などに6カ月程度が必要としている。日付は、庁舎の準備に8日から10日までの3連休をあてることから、11日とした。
◇新潟県中越地震で行方不明になっていた同県小出町の主婦皆川貴子さん(39)の長男優太ちゃん(2つ)が、長岡市の土砂崩れでつぶされた乗用車内から消防のレスキュー隊員に救出された。
◇イスラム過激派を名乗る組織、イラクで拉致したとする男性の映像をウェブサイトに流し、南部サマワに駐留する陸上自衛隊の48時間以内の撤退を日本政府に要求、応じなければ殺害すると警告。男性は福岡県直方市出身の無職香田証生さん(24)と確認された。政府は細田博之官房長官を本部長とする「イラク邦人人質事件対策本部」を設置。小泉純一郎首相は「テロに屈することはできない」と述べ、自衛隊撤退に応じない考えを示した。

10月26日
◇京都府、台風23号で被害を受けた中小企業を対象に、経営相談を受け付ける窓口を府内6カ所に開設。窓口を設けたのは、丹後、中丹、南丹、山城の各広域振興局と織物・機械金属振興センター、中小企業総合センター。月曜から金曜の午前9時−午後5時に、融資制度などに関する相談を受け付ける。
◇京田辺市、市内の都市計画道路山手幹線について、同市会決算特別委で、市内の一部区間で用地買収交渉は終結したものの「全線開通の時期は予測が難しい」と報告。
◇園部、八木、日吉の3町と合併を協議している美山町で、臨時議会が再開され、合併の是非を問う住民投票条例案が1票差で否決。同条例案は、住民投票の実施を呼び掛ける住民グループの署名活動を受け、中島町長が投票に反対の意見書を添えて議会に提案。午前9時から再開された本会議で冒頭、請求代表者2人が意見陳述した後、同条例案に対し、賛成、反対の討論があり、採決の結果、賛成6、反対6、白票1となり、町議会規則で白票が反対票と見なされることから否決が決定。
◇府道京都宇治線の京滋バイパス宇治東インターチェンジ−元立命館宇治高前間(宇治市莵道)が4車線化される。全長約320メートルで、両側に歩道も設けた。
◇大江町北原に通じる町道の復旧作業が完了し、台風23号で道路が寸断され、孤立状態になっていた山間地の集落近くまで車が通れる状態に回復。府から派遣要請を受けた陸上自衛隊が、25日朝から土砂や倒木の撤去などをしていた。集落手前の崩落した橋に丸太が架けられ、車は通行できないが人が通れるようになり、府災害対策本部は「孤立は解消された」としている。
◇全国知事会の道州制研究会、第2回会合。広域自治体の在り方について議論、参加した知事から賛否両論が出た。
◇政府、閣議でテロ対策特別措置法に基づくインド洋への自衛隊派遣を、来年5月1日まで半年間延長する基本計画の変更を決定。派遣期間の延長は6回目。同特措法の規定に基づき今国会に報告する。防衛庁によると、01年12月の派遣開始以来、今月上旬までに計430回、約37万5000キロリットル(約140億円相当)の給油を米、英、フランスなど11カ国の艦船に実施。今回の計画変更では、新たに外国艦艇に搭載されたヘリコプターへの給油と飲料水の提供を追加した。

10月25日
◇山田京都府知事、北側国土交通相を訪問、台風23号で大きな被害を受けた被災地に対する国の災害復旧支援を要請。山田知事は「河川のはんらんなどにより、府内で死亡や行方不明などの人的被害に加え、住宅の全半壊や道路、河川の損壊など甚大な被害が発生した」と被災地の写真を示しながら説明。山田知事は、激甚災害の早期指定、道路や河川の復旧支援、被災した住宅の再建や補修に対する公的支援の拡充、農林水産業の被害対策、災害復旧に対する財政支援、由良川の抜本的改修−などを要望。
◇山田京都府知事、谷垣財務大臣と面談し、台風23号で大きな被害を出した京都府北部に対し、激甚災害への指定や災害復旧の早期支援などを緊急要望。要望は、激甚災害指定や由良川の洪水対策などで、このほかに特別交付税の交付額についても配慮を求めた。山田知事から要望書を受けた谷垣大臣は「状況はよく分かっている。適切な対応を心掛けたい」と話した。山田知事は「今回はあくまで第一次の緊急的な要望だ。これから市町村や農林水産関係の被害もまとめ、要望を積み重ねていきたい」と話した。
◇京都府警災害警備本部、台風23号による京都府舞鶴市・由良川の冠水被害で、国道175号で観光バスなど多数の車両が取り残された問題で、「(由良川の)警戒水位には重大な関心を持つ必要がある」として、現場の警察官の判断を交通規制の主な基準としたのは結果的に対応が不十分だった、という見解を示した。警備本部によると、台風被害のあった20日、国道175号で土砂崩れなどの対応にあたったのは舞鶴西署員8人で、当時の交通規制は「現場の警察官の判断に基づいた」と説明。警戒水位などのデータを署が入手していたかどうかは調査中としながらも「警戒水位には重大な関心を持つ必要がある。関係機関との連係プレーはマニュアルとしてあるが、実際に有効に作用したかは今後、調査したい」と話した。また観光バスの運転手が国道にいた警察官から「進んでも大丈夫」と告げられたとされる点について、警察官から聴き取り調査した結果「『トラックなどに水たまりができている、注意して走ってください、とは答えたが、バスについては記憶にない』という回答だった」といい、今後、バスの関係者にも事情を聴くとしている。
◇宮津市・宮津小(児童614人)、台風23号で大きな被害が出、21日から休校していた児童らが台風の傷跡が残る市街地の中を元気に登校、同級生らとの再会を喜んだ。この日、台風被害の出た福知山市、舞鶴市、京丹後市、大江町などの府内23小中高でも学校を再開。
◇政府の地方制度調査会、専門小委員会を開き、国・地方財政の三位一体改革が地方分権を推進する改革となるよう求める意見書を、小泉純一郎首相に提出することを検討することを決定。11月2日の同委員会で議論がまとまれば、8日に総会を開き意見書を取りまとめる方針。三位一体改革では、全国知事会など地方6団体がまとめた国庫補助負担金の削減案への対案として、厚生労働省から生活保護費の補助率の引き下げなどが提案されている。
◇警察庁、治安悪化の要因となっている暴力団、銃器薬物、来日外国人などの組織犯罪に、全国警察が一体で取り組むことを柱とした「組織犯罪対策要綱」をまとめ。コントロールド・デリバリー(泳がせ捜査)や通信傍受の捜査手法を積極活用することなどを盛り込んだ。警察庁は今年4月、刑事局に組織犯罪対策部を設置。都道府県警察も組織の改編を進めており、これまで各部門ごとに制定していた要綱を廃止し、初めて組織犯罪全体を対象とした要綱を制定。
◇政府、首相官邸で安全保障会議を開会、テロ対策特別措置法に基づくインド洋への自衛隊派遣について来年5月1日まで半年間延長する基本計画の変更を決定。26日の閣議で正式決定、今国会に報告する。

10月24日
◇24日午前3時ごろ、京都府亀岡市東別院町南掛の民家の敷地内で、親子とみられるクマ2頭が歩いているのを住人が目撃。亀岡署によると、クマは間もなく姿を消し、けが人や建物などへの被害はなかった。22日にも近くの美術工房の1階ベランダでクマの足跡が見つかっており、市は警戒を呼び掛けている。
◇政府、新潟県中越地震で災害対策基本法に基づき「非常災害対策本部」(本部長・村田吉隆防災担当相)を設置。細田官房長官、記者会見し「政府が一体となって災害復旧対策に万全をつくす」と述べた。
◇国・地方財政の三位一体改革に伴い全国知事会など地方6団体がまとめた補助金削減などの改革案に対し、兵庫など12の道府県議会が推進を求めた半面、秋田など11道県議会が治水事業の補助金の存続を求めるなど、都道府県議会の意見が二分していることが判明。

10月23日
◇23日午後5時56分から同6時34分の間に、新潟県中越地方で震度6強の地震が3回あった。ほかに震度6弱や5強など、余震とみられる大きな揺れが断続的に発生した。
◇全国主要54都市のうち「住み良さナンバーワン」は持ち家率などが高い福井市との調査結果を北九州市の外郭団体「北九州都市協会」が23日までにまとめ。2位は仙台で、以下金沢、京都、富山、広島の順。北九州は28位で同協会は「調査結果を暮らしやすい都市づくりに生かしたい」としている。
◇滋賀や京都など近畿2府7県は23日、滋賀県志賀町今宿の町民グラウンドなどで2日目の合同防災訓練を行い、滋賀県警や陸上自衛隊など約5000人が参加して大地震を想定した大規模な救助訓練を行った。訓練は、マグニチュード(M)7・8の直下型地震で多数の死傷者が発生したと想定。町民グラウンドに本物の電車や車を用意し、大津土木事務所の職員が負傷者になって助けを求めた。警察官らは電車の窓枠を工作機械で外し、はしごや担架を下ろして、順に負傷者を引き上げた。災害支援物資の湖上輸送訓練なども行われ、2日間の合同訓練を終えた。
◇産学連携を促進する文部科学省の知的クラスター創成事業が始まって2年余り。京都府内では京都市と関西文化学術研究都市が指定され、地元大学と企業が研究を進めてきたが、いよいよ年内に中間評価を迎える。評価次第では助成額の削減もあり得るため、両地域とも成果や戦略の洗い直しを進めている。

10月22日

◇山田京都府知事、京都府北部を訪れ、台風23号の被災地を視察し、「災害救助法の適用申請についても検討する」との考えを表明。ロシアなどの訪問を帰国したばかりの山田知事は、関西空港から京都市消防局のヘリコプターで直接、大江町に到着。町役場にある災害対策本部を訪れ、伊藤町長から、浸水家屋や土砂災害などの被害と復旧の進ちょく状況について報告を受け、「ライフラインの復旧などに全力をあげたい」と述べたうえで、災害救助法の適用申請に触れた。続いて、バスの乗客ら37人が濁流の中に取り残され救助された舞鶴市志高や、土砂崩れで2人が亡くなった宮津市滝馬などの視察に向かった。
◇京都市、駅やその周辺のバリアフリー化を進めるため、が烏丸地区と向島地区にそれぞれ設置している「交通バリアフリー移動円滑化基本構想策定連絡会議」、駅構内へのエレベーター設置などを盛り込んだ構想案をまとめ。今月下旬に、正式な基本構想を発表。構想案では、烏丸地区で地下鉄四条駅と阪急烏丸駅間の連絡通路階段に、車いす利用者や高齢者などが自分で操作できる階段昇降機を設置するほか、烏丸駅構内にエレベーターを設置する。

10月21日
◇府職労第80回定期大会、府北部での被害甚大のため時間を切り上げて閉会。
◇近畿地方を直撃した大型で強い台風23号、各地で大きな被害をもたらし、21日昼までに京滋では宮津市3人、舞鶴市1人、加悦町1人、大江町2人、草津市1人の計8人が死亡、宮津市、舞鶴市、京丹後市で計10人が行方不明。舞鶴市の国道で水没したバスに取り残された乗客ら37人は自衛隊や海上保安庁のヘリなどで全員救出。午前11時現在、全国で46人が死亡、42人が行方不明、けが人は300人を超え、今年の台風で最悪の被害。京都府災害対策本部によると、宮津市と舞鶴市の土砂崩れなどで4人死亡、大江町で2人が遺体で発見。加悦町では女性が用水路に流され死亡。京丹後市ではパトカーを残して警察官1人が行方不明。けが人は重傷2人、軽傷3人。住宅の被害は府北部を中心に全壊8棟、半壊10棟、一部破損67棟。床上浸水151棟、床下浸水932棟。河川はいっ水や護岸決壊が33件。がけ崩れは95カ所、地滑りは16カ所。京都府災害対策本部によると、大雨で美山町の大野ダムが満水になり、放水しないとあふれる可能性が高まった。同ダムは由良川の上流にあり、毎秒687トンを放水している。府はさらに放水量を増やす検討も始めた。
◇イタリアを訪問中の京都府の山田啓二知事、京都商工会議所と京都経済同友会のビジネス交流ミッションを歓迎する、フィレンツェ市の経済団体主催のレセプションに、京都商工会議所の村田純一会頭や高木寿一京都市副市長らとともに出席。山田知事ら府友好訪問団は、このレセプションでロシア、イタリアでの全日程を終え、パリ経由で帰国の途についた。22日午前、関西空港に到着の予定。
◇京都府、府営水道の水需要予測をまとめ。2020年度の需要は1日あたり約30万立方メートルで、現行の見通しより1日あたり約5万立方メートル少ないことが判明。
◇京都銀行と京都信用金庫、京都府立大とそれぞれ産学連携の推進に向けて連携・協力する提携に調印。同大が金融機関と提携するのは初めて。提携内容は、いずれも金融機関を橋渡し役とし、取引先企業からの技術相談への対応や共同研究の推進、大学発ベンチャーへの支援などを盛り込んだ。提携に伴い、大学と金融機関の双方に専用窓口を設け、相互の情報交換を進める。
◇京都市の廃棄物減量等推進審議会、市から諮問されている「クリーンセンター等へのごみ搬入手数料の在り方」について、ごみ処理原価上昇分の手数料への上乗せや、持ち込みごみの小口化に対応するための区分重量の引き下げなどを求める「中間まとめ案」を取りまとめた。11月4日、市に提出する。
◇近畿市長会の総会、桝本京都市長を全国市長会の次期会長候補に推薦することを決定。会長は、各地のブロックから推薦された市長の中から選出。次期会長は来年6月の総会で選出される。任期は2年。
◇桝本京都市長定例会見、生後20カ月以下の牛を除外するかどうかで議論になっている食肉牛の牛海面状脳症(BSE)検査について、「国の方針にかかわらず全頭検査を行う」と述べ、すべての食肉牛への検査を継続する方針を表明。
◇長岡京市と阪急電鉄、国土交通省など、阪急長岡天神駅−大山崎駅間に新駅設置を前提とした「長岡京市南部地域等における公共交通活性化協議会」を立ち上げた。同地域で建設が予定されている京都第二外環状道路(第二外環)の開通に絡めた構想で、新駅は長岡京市と大山崎町の境界付近となる見込み。協議会は学識経験者、国交省、日本道路公団、阪急電鉄、京都府、長岡京市、大山崎町などの担当者計18人で構成。同市の中心部にある長岡天神駅周辺の交通渋滞が慢性化しており、交通混雑の解消、新駅設置による都市交通の活性化、バスネットワークの再編、第二外環の整備に合わせた市南部の交通利便性向上−などを検討課題に挙げた。第二外環は昨年12月、久御山ジャンクション(JCT)−大山崎JCT間が開通。大山崎JCTから京都市西京区の大枝IC(インターチェンジ)=仮称=までの区間で建設が計画されており、長岡京市南部にもICが設置される。
◇亀岡市の第三者機関「市行政改革推進委員会」の今期初会合、公共工事のコスト縮減や補助金の整理・合理化など、113項目の進ちょく状況を市民委員らが確認。また、来年度はシルバー人材事業や市政特別テレビ番組の制作、市戦没者追悼式事業などの縮小・見直しを市が検討していることも資料で提示。
◇連合中央執行委員会、笹森清会長は「全体の統一ベア要求は出さないことになると思う」と述べた。11月上旬の春闘討論集会で議論し、同月下旬の中央委員会で闘争方針として決定するが、4年連続で統一要求を見送る可能性が高くなった。
◇自治労島根県本部、松江地検に会計書類などを提出。同地検が使途不明金発生の経緯について捜査に乗り出した。約5億3000万円の使途不明金問題で、同本部の口座管理は現金を勝手に引き出していたことを認めた50歳代の女性会計担当書記1人に事実上任されており、自由に印鑑を使い、容易に金を引き出すことが可能な状態が続いていたことが判明。
◇東京地裁、国家公務員の給与引き下げで、過去8カ月分の差額を年末一時金から差し引いたのは不利益不遡及の原則に反するとして、国公労連所属の6省139人が国に計約1200万円の賠償を求めた訴訟の判決で請求を棄却。
◇細田官房長官記者会見、米陸軍第1軍団司令部(ワシントン州)のキャンプ座間(神奈川)移転構想を念頭に「(日米安保条約第6条の)極東条項の見直しは考えていない」との統一見解を発表。
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