「府民に身近で頼りがいのある地方機関」をめざし、あらためて職員の英知を結集し府民との共同のとりくみをすすめましょう!
   〜府民の願いを無視した「地方振興局等の再編に係る条例案」の
     強行成立にあたって〜

2003年10月10日 京都府職員労働組合執行委員会

1 本日、「地方振興局等の再編」に係る「条例案」が与党会派の賛成多数で成立しまし た。

2 「地方振興局等の再編」をめぐっては、多くの市町村や府民のみなさんが「身近で頼 りがいのある地方機関」を求めて、保健所等の存続と機能強化をもとめてきました。とりわけ、保健所が統廃合で無くなる与謝、綴喜、亀岡地域では、住民のみなさんのみならず、首長や議会、関係団体からも保健所の存続・充実を求める意見が続出しました。9月議会には、「12保健所の存続と機能強化を求める請願署名」が1万1千筆以上、「田辺保健所・振興局の存続を求める請願署名」が7千5百筆以上、「亀岡保健所・土 木事務所・農改センターの存続を求める請願署名」が2千筆以上、「宮津保健所の存続 を求める請願署名」が1千5百筆以上、計2万筆をこえる府民の声が届けられました。 京都府保険医協会からは、「宮津・綾部・亀岡・周山・田辺保健所の存続をもとめる団 体請願」が提出されました。こうした運動を展開された府民のみなさんと組合員のみなさんに敬意を表するとともに、与党会派の府民・職員の声に背を向けた対応に抗議する ものです。

3 請願書の取り扱いをめぐって、日本共産党が与党会派に「条例案の審議・採決の前に 請願審査を行ない、請願権を保障すべき」と要求しましたが同意が得られず、委員会で先に「条例案」が可決され、請願についての実質的審議が保障されませんでした。また、 請願人からの「請願趣旨説明の機会を」との求めに対しても正副議長が拒否しました。 請願権を保障しない議会運営の改善を求めるものです。

4 府民の願いを無視して「条例案」が成立したことにより、地方機関の箇所数と設置場 所、所管区域などが確定しました。今後、権限委譲も含めた各機関と部署の業務内容、 組織・定数などの執行体制、庁舎の配置計画、人事異動作業日程など「実施案」にそった作業が一気にすすめられることとなります。「条例案」は成立しましたが、具体的な内容はこれからです。

5 府民サービスの低下をもたらさない地方機関にしていくため、「実施案」に対する意 見や要求を出し合う「府民懇談会」をあらためて各地域ごとに開催しましょう。その際、「条例案」は成立しましたが、地方機関の箇所数と設置場所、所管区域などが本当にこのままでいいのかという根本問題とともに、府民相談窓口のあり方や分室、出張所などの設置、各機関の機能強化なども含めて、府民サービスの向上の観点から地方機関の充実を求める要求運動を展開しましょう。
  また、当局に対して積極的に資料を提示させるとともに、説明責任を果たさせるとりくみをすすめましょう。労働組合に対して資料を提示し説明させるとともに、職制ルートでの職場議論についても全職員参加で民主的にすすめるよう求めましょう。庁舎問題や組織・定数、執行体制など労働条件にかかわる問題は要求書にして交渉で決着を図らせていきましょう。
 「身近で頼りがいのある地方機関」をめざして、職員の英知を結集して府民との共同のとりくみに引き続き全力を尽くしましょう。