全国有数の茅葺きの里美山町

そこには日本の原風景があった

      
 
 バックに里山、その裾野に広がる茅葺の家。畑が家の前にあり、お年寄りが鍬を入れている。のどかなふるさとの風景です。このたたずまいは、日本の原風景でしょう。
 美山町北村、ここは全国一の茅葺の里です。およそ50戸の家屋が東西600メートル、南北300メートルの範囲に点在し、約6割の家が茅葺家、その残存率は全国一といわれ南向きの家は日当たりもよく快適。 母屋の周りには石垣をめぐらした屋敷や畑地、黒松、柿、神社木が見られ、秋になるとコスモス、ススキ、もみじが彩りを添えてくれます。
 家々の間には里道が通り、石塔や石祠が散らばり茅葺家とうまくマッチしています。縁側に座り、ゆったりと時の移ろいを楽しむ、心が洗われます。
 1983年11月に、この茅葺の里が国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。地区では「かやぶきの里保存会」がつくられ、公民館・農事組合・茅葺屋根保存組合などと連携し歴史的景観の保全と地区住民の生活確立をめざし成功しています。
 第3セクターでお土産どころやお食事どころなどがつくられ、お母さんやおばあちゃんたちが団子やお餅、おはぎ、巻き寿司など提供しています。ふるさとの品々もそろっています。  前を流れる由良川をさかのぼれば芦生の里があり、原生林が広がり、貴重な自然が注目されています。
 「日本一の田舎」をめざす美山町のみなさんに拍手を送りたい。
 
 



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