朝は食べない。昼はカップメン、夜はご飯におかず一品

かけ離れた文化的な生活

アー最低賃金生活バトル
 
 「2年続いた恒例の飲み会を断った」「朝は食べない、昼はカップラーメン、夜はご飯とおかず一品」「無駄なものは買わない。無駄じゃないものも買わない(買えない)。トイレットペーパーがなくなったので街頭でもらったティッシュで代用」「2週間で3キロ痩せた」「休日は外出しない」「カゼは気合で治す」。
 京都総評青年部でとりくんでいる京都府の最低賃金時給677円(月額約11万9000円)で生活する「最賃生活」も折り返しを迎え、参加者から涙ぐましい生活をしている姿が次々と報告されています。
 この「週40時間働いて月収12万円程度」という生活は決して架空の話ではなく、青年の5人に1人(417万人)がフリーター、その85%が年収200万円以下といわれるいま、現実でおこっている深刻な問題です。「1ヵ月だけならガマンできるが、このような状態が続くなら、とにかくお金は使わない(使えない)、結婚や子育てはできない、年金保険料など払いたくても払えない」というのが短い期間の体験だけでも実感することができます。憲法25条で保障されている「健康で文化的な生活」がおくれないばかりか、このままでは消費不況や少子高齢化、年金の空洞化など改善されるはずがありません。
 最低賃金ぎりぎりで働く非正規労働者が急増しているいま、労働者全体の賃下げ競争に歯止めをかけるためにも最低賃金の引き上げは重要です。最賃生活の結果は報告にまとめ、7月中旬に京都労働局や最賃審議会へ提出し、最低賃金額引き上げを求めます。
働くルール確立求め青年パレード

 「すべての青年に自立できる労働環境を」と、京都総評青年部と京都青学連のよびかけで「青年の雇用と働くルールを求める青年パレード」が6月13日、三条大橋から四条大橋間で行われ、70人が参加しました。集会では「青年の失業率の上昇と不安定雇用化は『自己責任』にとどまるものではなく社会的な問題であり、政府や企業に改善の責任を求めることが重要」と、病院や老人ホームで働く青年、植木職人、フリーター、学生など、参加した青年が就職難や働くルールが無視されている職場の実態を告発。最賃生活体験中の青年は、実感を込めて最低賃金の引き上げを訴えました。
 パレードでは「人間らしく働きたい」「サービス残業なくして161万人の雇用増を」などと書いたプラカードを持ち、道行く人にアルバイトでも有給休暇がとれることなどを知らせる「知らんと損するはたらくルール」チラシを配りながら歩き、注目を集めました。