機能回復・社会復帰へチームワーク

決して寝たきりにはさせたくない

洛東病院・リハビリスタッフ

 「さぁー、 立ち座りをやってみよう。 立ってみて」 呼びかける理学療法士。
  「でけへん」 懇願するように訴える患者さん。
  「がんばってやらな、トイレにもいけへんよ、 さぁーやってみよ」励ます職員。
 なかなか腰に力が入らないのか、 立てない患者さん。 やっとのことで立つ。
  「できたやんか」 お互いに喜ぶ。
 中枢神経の麻痺で歩行訓練をつづげる患者さん。 不自由な手と足を必死に動かそうとしても、 思うようにいかない。 苛立ちも隠せない。 それを励まし、 ゆっくりと、 ゆっくりと、 一歩、 一歩前へすすむ。
 洛東病院のリハビリでは、 月2回、 カンファレンスが行われます。 ドクター、 療法士、 看護師、 ソーシャルワーカーなど全構成部門から参加し、 一人ひとりの患者さんの症状や気がついたことなど報告しあう。
 患者さんの状況をみんなが共有し、 対策を講じ、 全スタッフと患者さん、 家族が力をあわせ社会復帰に努力。 洛東病院のリハビリ医療が高く評価されいる姿が、 このカンファレンスからもうかがえます。
 それは、 30数年間リハビリ医療をつづけ、 経験と技術を蓄積してきたからこそできるのでしょう。
 「社会復帰し、人間として生きる能力を回復させるという目標があるからこそ、 つらさも苦労も共有できるのではないか」 理学療法士で支部執行委員のYさんは、 洛東のリハビリ医療のすばらしさを語ります。
 天気のいい日、 秋の花が咲く庭で歩行訓練する患者さんの姿(写真)にリハビリの成果が見える感じがします