12月議会での自民、民主、公明、新政会による

洛東病院の廃止条例の強行採択に抗議するとともに

リハビリ医療の充実を求めていっそうの運動強化を

「洛東病院廃止反対、整備・拡充を求める会」

 「患者さんと家族のいのち綱、洛東病院をつぶさないで」と願う多くの府民の声と要求を切り捨てて、知事は「府立洛東病院の廃止に関わる条例」を12月議会に提案し、本日与党会派によって強行可決しました。しかも「年度末廃止」を明言しながら、条例で期日を定めず、規則で決めるとした異常で無責任なものです。私たちは、洛東病院廃止条例の強行に断固抗議するとともに、改めて、知事が患者さんや家族、府民に対して、自ら廃止する説明責任を果たすことと京都府におけるリハビリ医療の充実を求めていきます。
 私たちが呼びかけた知事あて要求署名は短期間のうちに、3万筆を超え、一人一人の患者さんやご家族からいただく声も200通に達しました。
 知事は、この声と運動の広がりの中で、私たちが提出した「公開質問状」に対して、文書で回答してきました。その内容は「府立病院あり方検討委員会」の議論と結論の引用であり、質問に対する新しい回答はなく、知事が何が何でも廃止をごり押しですすめる姿勢だけが一層浮き彫りになりました。また本来京都府のリハビリテーション政策については、平成13年度に「京都府寝たきりゼロ総合推進会議」の部会として設置された「京都府地域リハビリテーション協議会」で議論すべきですが、8月に開催されたこの「協議会」ではまったく協議していません。そしてリハビリについては、「『新京都府総合計画』で方向性を示している」としか回答できないことは、この間の議論がいかにいい加減なものであったかを物語っています。
京都府が説明してきた廃止理由は、「京都府の役割として急性期リハビリは府立医大で行い、現在洛東が行っている回復期リハビリは受け持つ民間病院が増えているので、その役割は民間で行う」というものです。しかしこれまでも指摘しているように、府立医大の整備計画がすべて完成するには、8年も必要とされています。また、府立医大が受け持つ医療は、急性期であり、京都府当局も「洛東病院の患者さんは対象外」と述べているように洛東病院が担っている回復期のリハビリテーション医療に対する受け皿とはなりません。
 私たちは、まず洛東病院を必要とする広範な府民や患者さんのいのち健康、そして洛東病院に働く全職員の雇用を守ることを強く求めます。同時に、京都府のリハビリ政策については専門的な「協議会」での議論と住民参加の議論を求め、京都府に対して、「予防」と「発病から社会復帰」までの「リハビリテーション対象疾患全体の治療」の充実をひきつづき求めていきます。そのことを通して京都の医療政策全般にわたる充実にむけ、幅広い府民との共同闘争の発展を一層進めるものです。
                               2004年12月17日
                         洛東病院廃止反対、整備・拡充を求める会
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