公立だからこそ安心してかかれる
「患者や家族のことを真剣に考えてほしい」
洛東病院患者k会が知事と病院長・府議会各会派に要求書 |
![]() わざわざ病院の近くに引っ越してきたのに 「患者会」は早速、「洛東病院の廃止に反対し整備・拡充を求める」要求書を11月2日、山田知事・洛東病院長あて提出しました。要求書提出にあたって「ここに来てやっと、私を人間として扱ってもらえた」「足も不自由だし、近くの病院がなくなるのは困る」「ほかに良い病院がないのでここに来た。どこに行けというのか」「洛東に通院するため右京から清水に転居してきた。廃止なんてとんでもない」など、切実な声をぶつけました。 応対した病院改革プロジェクト室次長は、「公立病院のあり方検討委員会」に提出した資料をもとに東山区でのベット数が過剰であること、急性期リハビリは府立医大で行い、回復期リハビリは民間で充分対応できるなどと回答。(写真は府議各各派に申し入れる患者の会) もっと患者・家族の声を聞いてほしい プロジェクト室が示した資料によれば、リハビリ病棟の病床数は、京都府内は530床、京都が必要としているベッド数は1400床、洛東病院が廃止されると50床削減され、いっそう必要ベッド数から遠のくことになります。ここにも洛東病院のリハビリ医療を廃止する根拠はありません。 プロジェクト室の説明に対し患者会の代表は、「机上の計算でなくもっと実情を見つめてほしい。洛東病院の患者数が減少しているのは、京都府が結核病棟や精神科外来を廃止してきたのに対し、患者さんが失望したから」「民間に行けばいいというが、民間は差額ベット代などお金がかかりすぎる。安心してかかれない」「洛東がなくなったら重症の人はどうなる。家に帰って自分でリハビリはできない。患者や家族のことを考えてほしい」「職人さんには、家庭復帰だけでなく、作業療法などで手の技術が回復するようなリハビリもしてくれる。職業訓練にもなっている。こんなところはない」「廃止を強行するというなら、われわれはハンガーストライキも辞さない」など、心に響く訴えをしました。 この申し入れの席には「整備・拡充を求める会」も同席、この日新たに4061筆の署名を提出、署名は合わせて20678筆に達し、さらに広がっています。 要求書では、「求める会」「患者の会」に対する説明会を求めました。これにはプロジェクト室は、説明責任は果たすとしています。 「署名用紙送って」反響広がる 洛東病の廃止に反対するとりくみは、府民規模に広がろうとしています。府職労の2回にわたる新聞折込への反響も大きく、洛東病院に患者さんを送っているという個人タクシー運転手さんやタクシー会社のドライバーから「署名送って」という声も届いています。署名は2万2千筆を突破、毎週月曜日の洛東病院前宣伝、毎週土曜日の三条京阪や東福寺駅前宣伝もすすんでいます。 11月10日、患者会が府議会の各厚生労働委員と地元選出議員に、洛東病院の存続とリハビリ医療の充実を求め要請。患者と家族の声を掲載した冊子を手渡し、思いを語りました。 11月22日には、コープインホテルでシンポジュームが開催され、29日の月曜日には洛東病院前で大街頭宣伝が行われます。18日の自治体総行動では、個人請願で京都府に「廃止計画撤回」を求めていきます。さらに、府議会議員への要請はがきをとりくみます。 リハビリ医療を考えるつどい 11月22日コープイン京都で開催へ 京都のリハビリ医療はいったいどうなるのだろうか。府立医大のリハビリが充実されると京都府は言うが、それは急性期だけではないのか。洛東病院が廃止されると公的な回復期リハビリは民間で大丈夫だろうか。 京都のリハビリ医療の将来が危ぶまれているとき、府民的な議論が必要ではないでしょうか。 11月22日(月)午後6時からコープイン京都で「京都のリハビリ医療を考えるつどい」が開催されます。当日は、日本リハビリ医学会リハビリ科専門医ので京都民医連第二中央病院院長の門裕輔さんが基調講演を行います。ぜひご参加ください。 |
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