廃止を強行せず京都府の
リハビリ政策の核として発展を
拙速な結論をいそがず職員や府民の声を大切に |
洛東病院問題
![]() 病院のあり方・充実を議論している最中なのに 府職労洛東病院支部と病院部会は、病院当局や知事に申し入れを行ってきました。この中で病院長は「これまで当院がとりくんできたことが一定評価を得、これらの成果を生かしてリハビリの充実を図るための人材育成や研究、地域リハビリステーションの支援、福祉分野との連携など各般の施策を今後、府としても積極的に推進していくとの方向で検討が進められており、近く一定のとりまとめがされる」と回答。 また、府立病院改革プロジェクト長は「(7月26日にたちあげた)府立病院のあり方検討委員会は客観的に第3者の意見を聞くもの。その意見を踏まえ府の考え方をまとめる」と答えました。 「検討委員会」は、9月6日に第3回目が設定されており、この場で洛東病院の「存続か廃止」を含む「検討委員会」の結論が出されようとしています。8月20日に出された「外部監査」報告は府立3病院と府立医大への2回目の監査報告ですが、洛東病院だけの報告を盆休みも返上した2カ月半の突貫作業でだすという過去に例のない異常なものです。 たった3回、6時間の論議で「廃止」の結論出すの? 府民の財産である公的病院のあり方を一部の委員のみでわずか3回、6時間ほどの論議で廃止を含む検討をするのは無理があるのではないでしょうか。2000年3月の「包括外部監査」報告では「急性期、回復期、維持期の分野において、脳血管、心臓、呼吸器、骨間接疾患、外傷などにも対応できる機能を整備し、訪問、在宅リハビリやスポーツリハビリを含めた『総合リハビリ』病院をめざすなど、時代のニーズに対応した施策を講じるべき」という、検討方向が打ち出されていました。 「検討委員会」でも「府医療界の認識としては、京都府のリハビリテーション施策は決してすすんでいないのが共通認識。今後の高齢化を展望すると介護の予防や事後も含めた施策の充実が望まれる」との意見が出されています。 参考人として意見を表明した府立医大・久保教授は「『脳・運動器・心臓・言語』などの急性期リハビリテーションには、しっかりとした公立の施設を設置すべきである」と述べました。 委員からもリハビリの役割・実績に高い評価 ![]() ましてやいま入院している患者さん、リハビリに通い続ける患者さん、それを支える家族、献身的に治療とリハビリの訓練に汗を流す職員、これらの人たちの声はまったく反映されていません。 問われているのは府の政策責任 監査の結論として「廃止」の2文字が独り歩きしていますが、「外部監査」では「より高い役割発揮へ府のリハビリ政策のまじめな議論がされることが前提である」と明記されています。 「検討委員会」でも、第2回目でやっと府のリハビリ政策の入り口の議論がされ、医大との関係整理をはじめ府の責任課題が山積していることが浮きぼりになっています。医大の外来棟等整備構想といっても仮に将来着工したとしても8年かかるというもので、リハビリ部門の行方も不透明です。 これで次回の9月6日に廃止の結論が出されるようではあまりに府民、職員不在の進め方と言わざるを得ません。 洛東病院の廃止だけを強行しようとする府のすすめ方、姿勢に批判が高まっています。洛東病院支部は、現場からの一言発信、府民署名、住民集会(9月7日開催)、東山全域へのビラの配布など、府民と力をあわせた取り組みをすすめています。 |
洛東病院の拡充・存続求める署名に協力を |