京都市のゴミ有料化、地域説明会を開いているが・・・

市民の願いは「もっと分別収集の徹底を」

きわめて少ない住民の参加

 京都市は11月8日、ゴミ有料指定袋制の意見交換会の実施結果(10月28日実施まで62カ所分)を公表しました。参加者は2158名(平均1個所35名)で極めて少ないのが実情です。
 参加者からの発言概要を載せていますが、賛成意見として「有料化は遅すぎるくらい」「地球温暖化防止、ゴミ減量化のために有料化はやむを得ない」「企業も責任を負うべき」などがあげられています。
実態はどうでしょうか。自治体要求連絡会などに寄せられた感想では、
@南区が、ある有力者が「有料化反対」のために、どの地域もまだ開催できない状況が続いている。
A参加状況は全体として極めて少なく、自治会役員などが目立ち、一般市民の参加は少ない。頭から役員にしか知らせていないところもあるようで、市民説明会の体をなしていないといえるほどです。
B意見交換会は、市側が約4、50分程度説明をして、3、50分程度参加者からの発言がある。感想では、積極的に意見を聞くというより、「早く終わってほしいというように感じるほど」の声もあります。
C参加者からはほとんど「有料化賛成」の意見はない。しかし、明確に「反対」を述べないと「有料化を前提とした補充意見」と扱われてしまうようです。参加者の主な意見は、
○有料化で本当にゴミは減るのか疑問。一時的で、市側の意見は資料の良いとこどり。
○有料化の前にもっと分別を徹底せよ。有料化せず、ゴミを減らしている名古屋など他都市の例を見習ったらどうか。
○金でゴミを減らそうというのは、市民が馬鹿にされているようで腹が立つ。市民を信頼していない。
○袋代が高い。無料の袋で検討できないか。などもっと多数の意見があります。D市側の報告では「有料化の前に分別を」が有料化賛成の意見として扱われています。極めて意図的なゴマカシです。
会場ではどの会場でも「分別の徹底が先決」の意見が多く出されたにもかかわらず、「地球温暖化防止・ゴミ減のため有料化が必要」分別については「京都市は効率的におこなっている」と主張。名古屋の例を出して、「リサイクルは金がかかる。その割にゴミは減らない。リサイクル貧乏」と誹謗。市民との最も大きな対決点になっています。
E今後は、地域でいっそう学習会を開催することが大切です。また不十分な意見交換会であっても、こうした市民参加の場はこれまでなかったことでもあり、積極的に参加・発言し、市政に積極的に関わっていくことはきわめて大切な経験といえます。
(自治体要求連絡会ニュースより)
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