大幅賃上げ実現チャンス

2.22京都労働者総行動に2000人

最賃大幅引き上げ、医療・介護難民なくせ

 07春闘の本番を迎えています。京都総評は22日、「格差と貧困の是正・働くルールの確立をめざす全京都労働者総行動」を実施。早朝宣伝に始まり、昼休み集会・デモ、医療・介護施設の訪問、中立組合や事業所への要請行動、夜の集会など終日行動を展開しました。この行動は、17地域で実施され、2000人以上が参加しました。
 府職労は、地区労協の行動に積極的に参加、総行動を盛り上げました。
 07春闘をめぐっては、トヨタやキャノンをはじめ大企業が史上空前の利益を上げ、「いざなぎ景気」を上回る景気回復といわれています。その一方で労働者の賃金は、ここ8年間マイナス、2001年以来毎年3万人以上の自殺者、生活保護世帯が100万世帯を突破、格差と貧困が拡大しています。
 大企業の大儲けは、労働者と国民の犠牲の上に成り立っているといえます。
 国民生活を改善するには、賃上げが欠かせません。07春闘は「追い風春闘」といわれ、賃上げの絶好のチャンスです。2.22総行動は、賃上げを勝ちとる意気込みうか伝わってきました。
 昼休みに行われた、京都労働局への個人請願行動の直前に行われた集会では、それぞれの組合から並々ならぬ決意が語られました。 「3万円の賃上げ要求をかかげた。みんなやる気だ」(JMIU)、「賃金の底上げ、今の最賃686円ではまともな生活はできない。時給1000円以上の最賃を実現したい」(青年)など、やる気満々。京都総評の集会では、「10年間で500円しか賃金が上がっていない、職場では85%の労働者が賃上げを求めている。志気も高い」(化学一般)など、大幅賃上げを実現するたたかいが、世論とともに大きく広がっています。

 同時に格差と貧困を是正するために最低賃金の引き上げる要求ととりくみも広がっています。日本の最低賃金は、毎年引き上げられているとはいえ、先進国では最低水準。
 河合京都総評事務局長は、「京都の最賃は時給で686円、月にする11万円ちょっと、年収で100万円を超すぐらい。青年が人間としてまともな生活できる賃金は、月19万円必要といわれている。時給1300円が必要、今年は時給1000円の実現をめざしたい」と、最賃闘争の方向を提起。
(写真は、京都労働局要請)

 格差と貧困の是正を求める行動として、2.22行動で京都労働局への要請行動が取り組まれました。府職労からも5人が参加し、昼休み集会、デモ、要請行動に参加。個人請願は、府職労分として約150人分が提出されました。
 労働局のあいさつでは「雇用情勢は明るいが、正規の採用は低い、格差が広がっている。不払い残業、長時間残業など憂慮すべき事態がある。請願を真摯に受け止め、是正させたい」と語りました。
 京都総評青年部では、「げんなり最賃伝説」(最賃生活体験)、青年円山一揆などとりくんできましたが、今年はいっそう参加の輪を広げようとしています。いま全国では、青年が中心になって、サービス残業の是正、非正規から正規職員の実現、労働条件改善のとりくみが前進しています。

 京都総行動では、医療・介護難民の実態調査のため、療養型ベットのある病院と包括介護支援センターを訪問し、アンケーとの依頼行動も行いました。
 北上地区労では、10人が参加し19の施設を訪問。社会保険庁廃止で存続が危ぶまれている「社会保険鞍馬口病院」の存続を求める署名要請とともに訪問すると、快くアンケートと署名に応えてくれました。 西・右京の訪問活動である病院では、医療難民の実態について「お隣の人に夫婦で病院に行ってくるというと、うらやましい、うちは病院に行きたくても医療代が払えないからいけないといっていた」などの実態が寄せられています。

 07春闘は、労働者の賃上げ、最低賃金の大幅引き上げ、格差と貧困をなくす国民的運動へ発展させる条件が満ちています。2.22京都総行動は、その一歩の行動になりました。


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