京都府職労第82回臨時大会は、政府・財界が一体となり、「官から民へ」をスローガンに「小さな政府」論に基づく国民生活破壊の新自由主義的「構造改革」をいっそうすすめようとするもとで、これと真っ向から対決する06国民春闘・知事選挙のたたかいの最中に開催されました。
いま、大企業はバブル時をも上回る空前の大儲けをする一方で、多くの労働者や勤労市民の暮らしと経営は依然として困難な状況にあり、社会のあらゆる分野・領域に不公平な「格差社会」が急速にひろがっています。

 しかし、昨年の総選挙での勝利を背景に小泉内閣は、消費税増税や定率減税の廃止など庶民増税と医療制度の引き続く改悪などの社会保障制度の破壊により、国民に新たな負担を押しつけるとともに、憲法改悪によってアメリカとともに世界中のどこででも戦争をすることが可能な国に日本を変えようとしており、「改憲・大増税」で「構造改革」の総仕上げをはかろうとしています。
これに対して、労働者と国民は、「もうこれ以上の我慢はできない」と憲法9条改悪と小さな政府で国民に巨額の負担を押しつける小泉「構造」改革に対する反撃に立ち上がってきています。全国で4,000、京都では300を超える憲法九条の会のひろがりや全国各地での基地反対闘争の盛り上がりをはじめ、庶民増税反対や社会保障を守るたたかいが活発になってきています。

 このような国民的反撃のもとで、京都府知事選挙がたたかわれており、3万1千通を超える府民アンケートの結果が示すとおり、「憲法・くらし・いのちを守る、心かよう、あたたかい府民の府政」か、それとも「憲法九条改悪の流れに同調し、府民に犠牲と負担を押しつける冷たい総務省直結の官僚府政」かが、知事選挙の争点となっています。 

 大会では、今日の府政が小泉「構造改革」・総務省直結で平和憲法に背を向け、ムダ遣いは継続、大企業への手厚い支援と京都経済の土台である中小零細企業への貧弱な支援で京都経済の弱体化を放置し、福祉・医療・教育を「経営の視点」で切り捨てていることや、加茂町ゴルフ場の土壌汚染問題や府内のホテルの耐震構造偽装問題で露呈した、職員や住民の意見を聞かない非民主的な府政運営への批判と府政転換への期待がひろがっていることが明らかとなりました。

 また、府民に犠牲と負担を押しつける現府政に対して、広範な府民と「民主府政の会」の共同の前進こそ、政治を変える力であり、府民の暮らしと安全、京都経済を立て直す道であることが府民的にわかりやすくなっており、要求で共同を広げる条件が強まっていることも明らかとなりました。

 そして、「給与構造改革」と対置した府職員の暮らしの改善、府民の目線でがんばる職場要求づくり運動、府民本位の財政再建のたたかい、不況・雇用対策の強化を求めるとりくみ、戦争をする国にさせない憲法九条を守るたたかい、「府民が主人公」の府政改革のたたかいが、すべての代議員の共感を呼び、職場・地域から要求実現と働きがいの確立に向けて、なんとしても春闘・知事選に勝利する決意が表明されました。
 いま、京都府政史上初めての女性知事めざして府政改革への力強い決意を表明し、たたかいの先頭に立つ衣笠洋子さんに、府政転換への期待と共感が府民の中に広がっています。
 私たちは、知事選勝利・府政転換を実現する絶好のチャンスを迎えています。いまこそ「憲法・いのち・くらしを守る府政」実現めざし、日本の政治・経済・社会の流れを変える壮大なたたかいとなる06国民春闘・京都府知事選挙の勝利にむけて、全組合員の英知と力を総結集して、職場・地域から全力で奮闘するものです。
 右、宣言する。

                        2006年1月21日
                              京都府職員労働組合 第82回臨時大会
目次へ