最新型攻撃用自衛艦の配備つぎつぎ

 国道27号線を東舞鶴に向かって車を走らせると、目の前に自衛艦隊の異様な姿が飛び込んできます。この舞鶴の自衛隊基地で、予想を超えるスピードで戦争への動きが強まっています。 それは@対北朝鮮対策の強化、A米艦が入港しても補給でき、いつでも戦争できる体制の強化、B新たなミサイル防衛計画を先取りした対応などが挙げられます。

 1996年、建造費1300億円もかけたイージス艦「みょうこう」が配置されました。最新鋭の空母護衛のために造られたミサイル防衛とミサイル攻撃のできる自衛艦です。「これ一艘でその国の海軍を全滅できる」というもので、飛行距離100q、一基一億円のミサイルを90基積める艦船です。
 そして2001年、舞鶴ヘリ基地が完成しました。対潜水艦に対応できる「完成された基地」に強化されました。さらに、自衛隊桟橋を2倍に延長。航路の浚渫で、大型艦船9艘から15艘が直接接岸できるようになりました。

 槇山の頂上には、IDDNのアンテナが設置(2004年)され、太平洋ルートが「敵」の攻撃で破壊されても日本海ルートで通信網を確保することができます。戦争には欠かせない弾薬庫が拡大・整備され、最大保管量が1.5倍に。

 北朝鮮籍の不審船に追いつけなかった(1999年)ことから、ミサイルを装備した速度44ノット(時速80q)のミサイル高速艇U型「はやぶさ」を舞鶴に3艘配備。
 戦後「専守防衛」として、1万トン以上の護衛艦は造られませんでしたが、海外の戦争に参加する目的で戦後最大の補給艦「ましゅう」(13,500トン)が、1番艦として2004年3月に配備されました。この「ましゅう」は現在、インド洋でのアメリカ軍の燃料補給艦として派遣され、戦争に参加しています。
 今後さらに、2007年には米ミサイル防衛計画と直結、成層圏を超えてくるミサイルを迎撃できる最新鋭イージス艦「あたご」が建造・配備されることになっています。

 第3護衛艦隊の旗艦「はるな」の後継艦として、飛行甲板を持つ新型ヘリ空母(新型DDH)が2009年配備予定で建造中(13,500t、400億円)です。弾丸類も米と共同で使える規格になっており、建設中の和田埠頭は5万トン級の大型コンテナ船が接岸可能となることから、米艦船がつかうのではとの話もあります。

 いま舞鶴港は、「日米軍の再編」の名で進められている米軍基地強化と合わせ、米軍基地のない日本海の拠点として、米軍と自衛隊との一体的運用強化が図られる中、戦争即応体制の先取りが着々と進められています。

 
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