仕事をこなすのが精一杯の毎日

次々よせられる職場の声

よい仕事がバカにされて情けない

 地方機関の再編、フラット化、電子府庁などスピードを競うように行われる「経営改革」。いま本当に必要なのは何か。この間に府職労へ寄せられた「府政・職場アンケート」や、各種学習会での感想文、タペストリーなどから、職場の声の一部を紹介します。

 さまざまな「改革」について

・よい意味での職員の意識改革は必要だとは思うけれど、何もかも担当者任せ(組織のフラット化)でよいのか疑問に思う。担当者不在時の対応や議論をするためには、やはり係体制も必要。京都府らしい柔軟な組織を作ってほしいけれど、そのためには、これ以上、職員数削減はできないと思う。
・フラット化は、複雑でわかりにくくなっただけ。電子決裁は、決裁ルートが複雑でおぼえられない。添付ファイルは見にくくてチェックできない。
・フラット化によって決裁ははやくなったものの、書類をみる人数が減った分、「誤り」を捕そくする機会が減った。
・フラット化により、拙速な行政が行われないか不安である。
・フラット化によって、責任の所在が個人にかかり、おいつめられる人が増えてくると思う。まちがいをみつけられない。
・組織のフラット化は、流通の中間業者を抜いたように効率的にはなっていない。統廃合で現場が遠くなった。行政経営品質改善での“府民目線”はあたりまえ。職員の考え方を変えるために時間と金をかけるのはムダ。知事へのeレターは単なるパフォーマンス?意見を聞いているのか不透明。
・この3年で人数が大きく減った。仕事量はふえ、その日その日をやっていくのが精一杯。ゆとりがない。
・自分自身がギスギスしてきそうでイヤ。嫌悪感しか感じない。府政は知事のためにする仕事でも経営でもない。府民の幸せのための府政が必要。なのにまったく逆行している。
・スローガンでは現場主義といいながら、現場の声をどう聞いてくれているのか、よくわからない。
・電子府庁の推進で、事務の仕事が変わったと思う。指定管理者制度の導入により、これからの職場がどう変わるのか不安である。
・電子府庁は公務にはなじまない。
・職員でさえ、どこで何をやってるのか、わからないような状況をつくり出し、一部の人だけで府政をおしすすめているような雰囲気をつくっている一方で、「現場主義」といわれてもねえ。おまけにボーナスに差をつけられたら、やる気をなくす人しか出てこないんじゃないの。
・権限委譲で事務処理はスピードアップした分野がある。府庁と広域振興局、どちらが最終判断又はイニシアチブをとるのか不明確。府庁に地域の声が届かなくなっている。電子府庁に偏りすぎ。利用する側の立場に立っていない。自己満足と受けとられている。デジタル疎水しかり。
・組織再編に振り回されています。

 定数削減や人件費の削減について

・簡素で効率的な府の組織にすることは大切。府民から職員数の見直しの声が出るのは、必要なところにしっかり配置されていない証し。実働部隊より管理職が多いことも一因しているのではないか。職員の声が反映できないトップダウン組織に府民の声を汲みとれるはずがない。
・職員数というのは本当に多いんでしょうか。手当ももらえない時間外を恒常的にやっている職員と、高い給料もらって、ちっとも働かず権利だけは行使してる人と、働いてて、やりきれない思いがいっぱいです。正職員へらして働かないアルバイト入れて、子育て支援といっても、休みなんてとれません。みんな自分の仕事に手いっぱいで、他人の仕事もふくめて、思いやる余裕なんてないと思います。
・未だに残業をしている課はいっぱいあるのに、どういう考えで、減らしたりしてるのでしょう???
・部により、課により、職場により、あまりにも、やり方、すすめ方が違うのでとまどいます。
・現地現場といいながら、訳のわからん間接業務のセクションばっかり重用している気がする。思いつきに振り回されてグチャグチャに業務がなっている?
・業務に追われっぱなしで、もっと人間らしい生活がしたい!
・志気を下げるものの他、何ものでもない。自分に誇りがもてなくなるナ。知事も結局、自分の首しめてることになるのと違うの?
・広域化で人員削減したら、ますます府って何してるんだという感じになると思うのだが、机にすわってお客を待ってる仕事で良いのならそれでいいのかも。
・府政を担うのは職員。府民の声を反映するのも職員。若い人の雇用を促進して府民のための府政が必要。じっくりと腰をすえた、よい仕事がバカにされているようで悲しく情けなくなる時があります。
・トップの思いつきで、やる気も失せる。
・組織を継続、発展させるためには人材育成が必要。経費削減のための採用抑制は後継者が育たない。給与カットや昇給抑制は職員のやる気がそぐ。

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