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2016年03月22日

JAL再生の「最後のピース」
経済ニュースの裏側

パイロットの採用、育成も急務

 最後の「ピース」さえはめれば、大きなパズルが一気に完成する。難しい問題でも、そんな局面がきっとある。

 放漫経営の挙句、2010年に経営破綻したJALは、会社更生法の適用と国策ファンド(企業再生支援機構)による3500億円出資という初のスキームで、飛行機を飛ばしながら再生。12年9月、東証一部に再上場した。

 12年からの中期経営計画では「5年連続営業利益率10%以上」を掲げたが、15年度の見通しは営業利益率15・3%。中計の財務目標は超過達成される公算が強い。

 だが、「国の支援で再生したJALが税の減免も受けることで競争環境を歪めている」「人員削減・利益優先で安全の基盤が損なわれたのでは」――と、国会で再三論議され、国交省も監視を解いていない。

 法人税減免はすでに15年度税制改正で手当てされ、JALは15~18年度の4年間で500億円超の法人税を納める見通しとなった。国の助力で再生したJALの納税は、「鶴の恩返し」にたとえられるが、次は働き手への「恩返し」を考える番ではないか。

 経験者を中心とする人員削減の副作用は顕著で、不安全事象が続く背景でもある。客室乗務員はすでに大量採用を繰り返しているが、今後の成長には、パイロットの採用、育成も急務だ。人を切った直後の採用は、解雇の不要性を端的に示している。

 JAL再生タスクフォースリーダーも務めた事業再生の第一人者、高木新二郎弁護士は、「人もうんと切って借金もうんと減らして、すぐにもうけが出たというようなやり方が見事な再生とはいえない」と、私のインタビューで語った。

 中計が最終年度を迎える今は、再生の歪みを正し、成長の基盤を築く好機ではないか。整理解雇した労働者を経営再建後に職場に戻すのは世界の常識だし、ILOも話し合いを促す勧告を出している。JAL本社では不当解雇撤回原告団の要請への門前払いが続くが、大阪空港支店では、要請に訪れた原告団に課長らが40分応対した、という。経営陣からも「何とか解決できないか」という声が漏れてくる。

 不条理な解雇に屈せず声を上げるベテランパイロット、客室乗務員たちに春はくるか。JAL再生を追ってきた記者として、目が離せない。 (連合通信) 

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