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2016年05月09日

「思いやり予算」を被災地に
発言抄・英語教師 リラン・バクレーさん

毎年9000億円が米軍に

 思いやり予算についてのドキュメンタリー映画『ザ・思いやり』を製作しました。現在、各地を回り自主上映をしています。
 毎年9000億円の日本人の税金が、神奈川や沖縄などの基地に居留する在日米軍のために使われています。軍事訓練施設のみならず、基地内の設備――学校、教会、銀行、スイミングプールやゴルフ場まで――を米兵やその家族はタダで利用しています。
 東北大震災の復興も遅々として進まない日本で、これ以上税金を投入し続ける理由があるのでしょうか。

 今回の映画では宮城県の石巻市でも撮影を行いました。「隣の人のくしゃみの音が聞こえる」ほど狭い仮設住宅で暮らしている被災者の方に「思いやり予算」の実態を告げたら、どう思うか知りたかったのです。みなさん口々に「信じられない」「被災者の復興住宅をつくるのが先」と言っていました。

 こうした事実は米国本国でもあまり知られていません。「思いやり予算」のことや、日本国内での米兵の暴行事件について米国人に伝えると、ショックを受けます。もっと多くの人に知ってほしい。米国人にも日本人にも。「思いやり予算」の実態を知って、改めて考えてほしいです。

 いまは、三カ月に一回のペースで、横須賀基地に行きます。「本国から遠く離れた日本に基地を置いて戦争しに行くのではなく、国に帰ってがんばればいいじゃないか」。停泊している艦隊へ呼びかけます。

 ある夜、停泊している米軍艦隊が海の波で米国まで流されていく夢を見ました。そんな日がいつかくると信じたいです。

 長い闘いですが希望をもってがんばりましょう。

 自主上映のお問い合わせは、映画『ザ・思いやり』事務局zaomoiyari@hotmail.co.jpまで。

 リラン・バクレー
1964年米国テキサス州生まれ。青山学院大学で英語講師をつとめるかたわら、英会話スクールも運営。神奈川県在住。(連合通信) 

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