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63人が治療遅れて死亡 |
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経済的理由で受診を躊躇 |
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全日本民医連が3月22日に発表した「経済的事由による手遅れ死亡事例」調査によると、2015年にお金がないなどの理由で受診を控え、死亡した人は63人だった。調査は05年から行っており、全国32都道府県にある民医連の646事業所を対象に集計した。 死亡に至った患者は無職が44%。非正規雇用と自営業の合計は34%だった。稼働年齢層の65歳未満だと、非正規・自営業の割合は40%になる。 警備の派遣業務をしていた50代の男性は「仕事を休めない」という理由でがんの受診が遅れ、自宅で息を引き取った。 九州社会医学研究所の田村昭彦医師は「フルタイムで働いても就業形態が非正規だと社会保険が適用されず、収入が低いため国保にも入れない無保険の人が多くいる」と指摘。 保険料が払えない場合は、保険証の代わりに国保資格証明書(病院で10割を支払い、後で7割が返還)が発行される。だが、自治体の窓口まで取りに行かなくてはならない。ある60代の女性は、資格証明書を取りにいくのをためらっているうちにがんの症状が悪化。入院したものの、助からなかったという。 山本淑子事務局次長は「滞納の負い目がある患者が窓口に行くのは非常に心理的ハードルが高い」として、「窓口での留め置きをやめ、送付に切り替えるべき」と求めた。 民医連によれば、死亡にまでは至らないものの重病化した人の数は、死亡者の数倍になる。(連合通信) |
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